第58話 セクハラね ページ16
カリファさんに手を引かれ街に出る。
｢A。ごめんなさい、勢いで飛び出しちゃったわ。とりあえず服を買って…その前に温泉ね！｣
カリファさんはとても楽しそうに言った。
殺し屋を生業としている彼女にとっては、こんな何気ない女友達との休日も特別なものなのだろう。
ーー友達なんておこがましいか。
前を行くカリファさんを追う。
そう言えば一緒にお風呂に入ろうと言われていたんだった。
でも、私はお湯に浸かるのがあまり得意ではない。湯船に浸かるとすぐにのぼせてしまうのだ。
しかしいつの間にか温泉に着き、脱衣所まで来てしまった。
『…あの、カリファさん。私、お風呂は…。』
｢？どうしたの？ほら、脱ぎましょう？｣
そう言うと私の服を簡単に脱がせてしまう。
今更断ることは出来なかった。
それに…
ーーカリファさんの入浴シーンなんて滅多にお目にかかれないぞ！この前のは非合法だったし…っておっさんか私は！
意味のわからない思考をめぐらせているうちにカリファさんは浴室に向かっていた。私もタオルを持って浴室に入った。
『…大きいお風呂…。あ、泡風呂。』
入った瞬間に目に入る大きな浴槽。いつもは入る気は起きないけれど、今は入りたいと思った。
｢素敵ね。ウォーターセブンの噴水をイメージしたお風呂もあるみたい。｣
『す、スゴいね…。』
驚きで思わず敬語が取れてしまい、気にして謝るとカリファさんは笑って、
｢ふふっいいのよ。むしろその方が嬉しいわ。｣
そう言ってくれた。
昨日浴びることが出来なかったシャワーを浴びて、カリファさんと浴槽に向かう。
ーー頼む、今日くらいのぼせない身体になって…。
しかし、そんな願いは叶わなかったようだ。
カリファさんと浴槽に入ると、すぐに力が抜けてきた。
『……うぅ。』
｢……A？｣
私の顔がお湯に浸かった瞬間にカリファさんは私を抱き抱えお風呂から上がった。
ーーカリファさん…見かけによらず力持ちだなぁ…。
と呑気に見上げる私にカリファさんは｢ごめんね…。｣と告げるのだった。
ーーー
｢もう。心配したわ。そういう事は早く言って貰わないと…。｣
『ずびばせん…。』
お風呂から上がり、カリファさんは私に説教を垂れていた。
『どうしてもカリファさんとお風呂に入りたくって…。』
不純な動機をつい口走ってしまった。
しかし、それを聞いたカリファさんは、
｢…セクハラね。｣
そう言い笑った。
ーーーいちセクハラ頂きました。
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アタル(プロフ) - サクラさん» サクラさん、ありがとうございます！コメントで感想を送ってくださると本当にやる気が出ます。自分で始めたので頑張るというのもなんか変な感じですが、頑張ります！ (2019年10月12日 17時) (
レス) id: e103d991e7 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ - カクもルッチもカッコいい…！毎回キュンキュンさせてもらってます！更新頑張ってください！ (2019年10月12日 16時) (レス) id: 2be65d96af (このIDを非表示/違反報告)
アタル(プロフ) - akane10746さん» 前回からコメントありがうございます！続けてみてくださっていてとても嬉しいです！頑張ります。 (2019年10月8日 13時) (レス) id: e103d991e7 (このIDを非表示/違反報告)
akane10746(プロフ) - 毎回面白いです!更新頑張ってください！！！ (2019年10月8日 9時) (レス) id: 38a8873821 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アタル | 作成日時：2019年10月7日 0時
