第56話 弱み ページ14
｢ーーーおい。起きろ。｣
『…ん。』
｢…。｣
私が重たい目を開けられないでいると、痛む頬に生暖かいものが這った。
『…！？』
目を開けるとルッチの顔がすぐ横にある。
頬のキズを舐められた。
ガバッと起き上がる。
『な、な、な！！？？』
｢…起きないお前が悪い。｣
いつの間にか頬から取れていたガーゼはベッドに転がっていて…ーーベッド！？
横には真顔でそんなことをするルッチ。
私はボンッと真っ赤に顔を上気させた。
ルッチは既に身支度は整っているようだ。私はその間も眠っていたのか…。
『す、すみません！！すぐ出ていきます！』
｢…。｣
私はベッドから出ると急いで部屋を出ようとした。
｢…待て。｣
そんな私にルッチは声をかけ静止させる。
ーーこれもデジャブ…。
振り返るとルッチは私の方をじっと見つめたと思ったら口を開ける。
｢……今日の夜また来い。｣
『…。』
私が黙っていると、
はぁ…と溜息をつかれた。
｢…直接命じたんだ。分かるな？｣
『……はい。わかりました。』
断るな。と言いたいのか、遠回しに言われた。
私も彼もお互い弱みを見せたようなものだ。
私は何も無かったことにしたかったが、それ以上に彼は私を必要とする理由があるようだ。
今は受け入れよう。それ以外にできることは無い。
部屋を出て自分の部屋に向かう。
部屋につくとカリファさんがいた。
｢…A！いないから心配したわ…。あなた…今までルッチの部屋に？｣
『…。』
これはもう話すべきだろう。
『はい…実は…。』
あったことを全て話した。私が泣いたことは言わないでおいた。
｢…そう。ルッチが…。｣
カリファさんはルッチがそこまで弱っている事を今知ったようだ。
｢ありがとう、わかったわ。｣
カリファさんはそう言うと続けた。
｢そんなことがあって申し訳ないけど…。今日からあなたにはルッチの傍にいて欲しいの。ルッチは嫌がるかもしれないけど…。それにその方が、あなたにとってもいいはずよ。｣
『…わかりました。』
カリファさんはルッチと私のことを心配してくれて案を出してくれた。
｢…わしは、反対じゃな。｣
｢！カク…。｣
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アタル(プロフ) - サクラさん» サクラさん、ありがとうございます！コメントで感想を送ってくださると本当にやる気が出ます。自分で始めたので頑張るというのもなんか変な感じですが、頑張ります！ (2019年10月12日 17時) (
レス) id: e103d991e7 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ - カクもルッチもカッコいい…！毎回キュンキュンさせてもらってます！更新頑張ってください！ (2019年10月12日 16時) (レス) id: 2be65d96af (このIDを非表示/違反報告)
アタル(プロフ) - akane10746さん» 前回からコメントありがうございます！続けてみてくださっていてとても嬉しいです！頑張ります。 (2019年10月8日 13時) (レス) id: e103d991e7 (このIDを非表示/違反報告)
akane10746(プロフ) - 毎回面白いです!更新頑張ってください！！！ (2019年10月8日 9時) (レス) id: 38a8873821 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アタル | 作成日時：2019年10月7日 0時
