検索窓
今日:4 hit、昨日:2 hit、合計:54,543 hit

星37個 ページ37

.



"それでは、行ってきます。"




時透さんの屋敷の前で口を動かすと、時透さんは「気をつけてね」とだけ言って小さく手を振った。





なんやかんや彼のお世話になってから二ヶ月が経った日だった。
甘露寺さんと女子会をしてから何か進展した訳でも無く、名前を付けずらい関係が続いている。






そこに舞い込んできた単独任務だった。
神社にお参りに来た人が次々消えている。
何人か隊士を送ったけど、連絡が途絶えてしまったため私に話が回ってきた。







他にも何か言ってくれればいいのに。
そう思いながら駆け出す。





場所は南西。神社で人が消えている話はあまり広まっておらず、未だに多くの人がお参りに来ているそうだ。






神様に日頃のことを報告に行ったら鬼に喰われる。なんてひどい話だ。









着いたのは寂れた神社だった。
日の光は背の高い木々で遮られている。まだ日は沈んでいないのに、薄暗くて気味が悪い。




鳥居や境内には苔が生えていて、手入れがされていないことが伺える。
それか、管理人さんは既に鬼に食べられてしまったのか。







日の光が差し込まないここでは、昼か夜かなんて関係ない。鬼がいつ出てくるか分からないから、腰の刀に手をかける。



その体勢のまま神社を一周してみるが、特に怪しい所はなかった。




夜まで待って、もう一度来るか。
そう思い階段を下りようとすると、





「た、たすけ、て、助け、て」





そんな声が神社の奥から聞こえてきた。
声のする方へ駆けつけると、神社の更に奥の森から声がしているみたいだ。






刀を抜いて周囲を警戒しながら近づく。
茂みの向こうから声が聞こえるほどに近づいて、かき分けて見るとそこには誰もいなかった。






____罠だ!!





そう思った時にはもう遅かった。
首すじにちくりと針を刺すような痛みを感じる。
後ろを見ると、やけに人っぽい鬼が木の上から私を見下ろしていた。

星38個→←星36個



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (75 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
121人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 時透無一郎
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

☆カペラ★ - こんばんは、これめっちゃ良い話ですね!ハマりました!!時透君カッコいい!!更新頑張ってください! (2020年1月14日 21時) (レス) id: 04526cdaa3 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:コゲパンです。 | 作成日時:2019年9月7日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。