フードコートにて35 ページ35
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急いで自室に戻り、ベッドに腰掛けた。
なんだか変に改まってしまい、きちんと足を揃えて背筋を伸ばしてスマホを手に取る。
Aあがったよ
そう送信するとすぐに既読になり、ずっと待たせていただろうかと申し訳なくなる。
そういえば何か用事だろうか。
さっきはただ久しぶりの連絡が嬉しくて、何も考えずに電話してしまったが、その理由が見当たらない。
『もしもし、ごめん、おまたせ』
「髪乾かしてないやろ」
『え、なんで分かるの』
「いくらなんでも早すぎやん」
『夏だし湯冷めしないよ、たぶん』
「そんで風呂から電話してくんなや」
『なんで』
「……………お前いつか覚えとけよ」
彼からの着信にスマホを耳にあてると、一言目から不機嫌な声が聞こえた。
「あしたもバイト？」
『うん。7時から。
そうえば、明後日でバイト終わりなんだ』
「そうなん？あと1週間あるやん夏休み」
『夏休みらしくダラダラしたり宿題に追われたりしようと思ってさ。あと、先生の家族がこっちに旅行に来るから一緒に遊んでくる』
「あ〜…、先生な」
『もう先生じゃないけどね』
「んー？なにが」
『しょうくん。失恋終わってから名前で呼ぶようになったの』
「あ、そう、それな〜…うん、あのさぁ…」
『なにー？』
「ほんまに吹っ切れたん？」
『うん。完全に』
「即答やん」
『だってそうなんだもん。
最近お姉ちゃんからも本当の兄妹みたいって言われるし、喧嘩するし過保護だし…
恋してたのが嘘みたいなレベルだよ。
わたし本当にすきだったのかな…』
「…………………おっけ。了解」
『なにが了解…？』
「こっちの話。
ああああ、今夜もあっついな〜〜」
『え、なんか急にテンション上がってない！？
なに！？怖い！』
「うるさい、黙れ、あほ、喋んな、」
『電話の意味！！』
「あ〜〜〜もう、こっちの気も知らんくせに！
わかった。なんかオモロい話して」
『なにそれ！暴君か！！』
結局、何の用があって電話してきたのか分からなかったけれど、不機嫌だった彼は途中から明るくなり、何か良いことでもあったのか、高いテンションをキープしたまま おやすみ と囁いて電話を切った。
通話終了の画面には1:00:52の数字。
久しぶりに話す永瀬との会話は途切れることなく続き、わたしのバイトが早いことを案じて1時間ぴったりで終えられた。
せっかく早く電話切ってくれたけど、ドキドキで寝れないよ。
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ぱぴこ(プロフ) - kikiさん» 登録ありがとうございます（ ; ; ）疾走感あふれるなんて、勿体ないお言葉です…！続編や他の話も、私の自己満足になってしまいそうですが、もしお気に召されましたら光栄です！嬉しいお言葉をたくさんありがとうございます！ (2019年7月26日 20時) (
レス) id: 1c0a7a2bdd (このIDを非表示/違反報告)
ぱぴこ(プロフ) - えり☆★さん» ありがとうございます！自分で設定したくせに、1の方は書いていて苦しかったです…笑、続編でもキュンキュンをお届けできるよう頑張りますので、どうぞ宜しくお願いします！ (2019年7月26日 20時) (レス) id: 1c0a7a2bdd (このIDを非表示/違反報告)
kiki(プロフ) - 検索でこちらのお話に導かれるようにたどり着き最後まで拝読しました。青春いいなぁと思いつつも、とっかかりが切なくて。最後まで可愛いヒロインとれんくんでした。素敵なお話と疾走感あふれるストーリーにファンになりました。お気に入り登録させていただきます。 (2019年7月26日 3時) (レス) id: 0a1831ac10 (このIDを非表示/違反報告)
えり☆★(プロフ) - 完結おつかれ様です！もうたくさんのキュンキュンありがとうございます！！紫耀くんも好きな私にとっては、、前半、主人公と同じくらい苦しかったです（笑）でも、でも、最後の最後、告白しあう所でデレデレニヤニヤしちゃって(^^)続編楽しみにしてます！ (2019年7月25日 7時) (レス) id: faf246fb32 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぴこ(プロフ) - みかんさん» ありがとうございます！更新もバラついていたのに嬉しいです（ ; ; ）実は回収し忘れていたネタが1つありまして、続編を作ることにしました！また宜しくお願いします！ (2019年7月22日 15時) (レス) id: 1c0a7a2bdd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱぴこ | 作成日時：2019年6月22日 0時
