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夢30回目 ページ30

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「ただいま〜〜」


あれから少し昼寝をして夕方を迎えたところで、先生が一人で帰ってきた。


『あれ?お姉ちゃんは?』

「お母さんと夕飯の買い物に行ったよ。俺風呂入りたかったから先に帰ってきたの」







一日家にいたから気がつかなかったが、外は猛暑日だったらしく、先生はうちわでパタパタと扇ぎながら荷物を置いた。
その中から覗く、まぁまぁな分厚さの大量のカタログ達。





「今日さ、式場決めてきたんだけど、引き出物とか招待状とか、またカタログいっぱい貰っちゃった」









…………あれ?



おかしい。









いつもならここでショックを受けて…
頑張って笑顔を作って…
先生に何を言うか必死で絞り出す…


なのに……









『そっか!おめでとう!
引き出物、期待してる!』









心の底からそう思って、
頑張らなくても自然に笑えて、
真っ直ぐに伝えられた。









「………Aちゃん」



「はじめて、笑ってくれたね」








そう言って微笑む先生は、少し泣きそうだった。



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作者名:ぱぴこ | 作成日時:2019年5月30日 22時

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