FILE.50 漆黒の陰謀 ページ50
ーーベルモットsideーー
カタカタカタ.....カタカタ...
キーボードを叩く音が響く。
静かでどこか哀愁の漂う部屋に、突然の機械音。
__________
__________
___『あら、ご苦労様。』
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『それで?結果はどうなの?』
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『そう....間違いないのね』
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『とんでもない、私はほぼ確信してたのよ。違うと言われる方が驚いたでしょうね。』
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『___あの目、身体の使い方、立ち姿まで母親とそっくりだったもの。』
_____
『ええ、それじゃ。』
ピッッ_____
指はまた、目の前のPCのキーボードへと移る。
バーボンからの報告は無し....
自分の他にも''手段''があることを悟ったのね、今回はどうもやる気が感じられなかった。
彼らしいといえばそうなのだけど。
窓の外から一台の車が止まる音が聞こえる。
ポルシェ356A、black.....
このタイミング...
まるでストーカーね。
バスローブを脱ぎ、漆黒のドレスを身にまとって部屋を出る。
夜中、静まり返った廊下をハイヒールのコツコツ、という音が支配し、貸切のエレベーターをエントランスまで動かした。
『DNAが一致したわ。』
ポルシェの後部座席に乗り込んで、覚めた目を銀髪に向ける。
「やはりな。」
ジン、ウォッカ、そしてベルモット。
黒く染まった車内は酔いが回るほど薄暗く、そして愛おしいほど居心地が悪い。
『それで?拳銃かナイフか、家ごと消すなら住所も割り出してあるわ。それとも例の薬...』
「血に飢えてこの馬車に乗ったんならこの辺で降りた方がいい。」
『あら?あなた狼じゃなかったの?』
「奴を動かす」
「ア、アニキ本気ですかい?」
『随分と手厚い待遇ね。ジン、あなた彼女に惚れたの?』
「俺が惚れたのは奴のご身分だ...」
「じゃあ、やっぱりアニキが予想してた通り...」
「そう、奴は''ゼーレ''の坂凪
『飯田橋遥って偽名を使ってるみたいだけど...本名は坂凪千春、米花町で一人暮らし...』
「ゼーレってあの、8年前にやり合ったあのゼーレですかい?」
「ああ。奴ぁ親が隠し持ってた大金で豪遊してんだろうよ。
それが血に塗れた汚ねえ金とも知らずにな....」
ーー飯田橋sideーー
何か、何かが起こる。
決定的な何かが動き始めた___
そんな予感がする。
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Ohata(プロフ) - いや 私には700ヤード先の直径1cmの的にピンポイントで弾を食らわせる超人スナイパーに見えます。 現場からは以上です。 ←まじ笑いましたwww (10月9日 10時) (レス) @page6 id: 6c4593a5ce (このIDを非表示/違反報告)
+G(プロフ) - 舞さん» コメントありがとうございます。頑張ります! (2021年4月4日 11時) (レス) id: 2be049e179 (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - 更新頑張ってください^o^ (2021年3月28日 23時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)
+G(プロフ) - 星来さん» コメントありがとうございます。通知付けして頂き、とても嬉しく思います!頑張ります。 (2021年3月15日 23時) (レス) id: 2be049e179 (このIDを非表示/違反報告)
星来(プロフ) - 初めまして、コメント失礼します。私は何とも幸運なことに昨日こちらの作品を見つけまして、更新の望みをかけて通知付けさせて頂いたところで、再開のお知らせを新参ながらとても喜ばしく思います。コナンの沼におかえりなさい!!!楽しみにお待ちしてます! (2021年3月15日 16時) (レス) id: 4e1206599e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:+G | 作成日時:2019年4月27日 22時