『ライバル』その１ ページ9
―
米屋｢俺、お前のその分析能力だけはホント尊敬するわ｣
陽太郎｢神久弥もたまにはやるなっ｣
[………;;]
これは…誉められてると、とっていいのかな?;;
陽太郎と米屋先輩から喜んでいいのか悪いのか微妙な発言を投げかけられ反応に困っていれば､
今度は周りの様々な声が耳に入ってきた｡
―――｢そういうことか…! 全然気が付かなかった…!!｣
―――｢あの人が言ってることが本当なら、Ｃ級が急に勝ち始めたのにも納得がいくな｣
―――｢わざと負けて相手を油断させるなんて…そんな戦い方もあるんだっ｣
[Σ!?;;]
俺は慌ててすぐに口元を手で覆い、キョロキョロと左右を見渡すと､
最悪なことに大勢のＣ級達と目があった｡
どうやら三雲君に話していたつもりが、知らないうちにその場にいる皆が俺の話を聞いていたらしい｡
皆に聞かれているとも知らずに、あれだけ偉そうにペラペラと喋って……
たかがＢ級のくせに知ったかぶってるとか、後々思われたらどうしよう…;;
うわぁぁぁ超恥ずかしい人だ、俺っ……!!;;
すぐに俺はソファの上で体を折り小さくして、顔を両手で隠す。
自分の言葉に後悔して穴があったら入りたい、人知れず俺はそんな気分に陥った。
＊
それから、そうこうしているうちに９本目の対戦が始まった。
心なしか、駿の顔つきが変わったように思える。
恐らくは遊真の強さを認め、冷静さを取り戻してきているのだろう。
先程とは打って代わって、慎重に一撃一撃を仕掛けていく駿の勢いは遊真に引けとっていない。
…けれど、気付くのが少しだけ遅かったようだ。
駿は惜しくも競り合いに負けてしまい、９本目も遊真がとった。
続いてラスト１０本目に入る。
……そして、しばらくすると勝敗がついた。
『１０本勝負修了 勝者…空閑遊真』
最終的なスコアは２-８、遊真が勝利した。
当然周りは“Ａ級がＣ級に負けた”、その事実に騒然としている。
そんな中、遊真は自分の手をポンポンっ叩きながら平然とブースから出てきた。
陽太郎｢よくやった、ゆうま!! 俺は信じてたぞ!!｣
負けたときはあんなに狼狽えてたのに、よく言うよ…;;
米屋｢よーし白チビ。今度こそ俺と対戦……｣
迅｢遊真、メガネくん、神久弥｣
[!!]
三雲｢!! 迅さん…!?｣
米屋先輩の言葉の途中で、
どこからともなく現れた迅さんに名前を呼ばれ俺達は揃って驚いた。
迅｢どもども。ちょっと来てくれ、城戸さんたちが呼んでる｣
[え゛…;;]
―
ラッキーカラー
あずきいろ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 260人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
platinum.wolf - ぱんろうさん» ありがとうございます…!!(*´ω｀*) 毎回読んでいただけているなんて、とってもありがたいです!! 更新頑張りますっ!!(*｀∇´*)ゞ (2017年2月13日 18時) (携帯から) (
レス) id: e1623afd53 (このIDを非表示/違反報告)
ぱんろう(プロフ) - 続編おめでとうございます!このシリーズは毎回楽しく読ませていただいています。これからも頑張って更新してください! (2017年2月13日 6時) (携帯から) (レス) id: b1f04c941f (このIDを非表示/違反報告)
platinum.wolf - 黒猫さん» そ、そんな風に言ってもらえるなんて…っ!!(*´∇｀*) ありがとうございます!! これからも頑張りますっ(｀・ω・´) (2017年1月30日 19時) (携帯から) (レス) id: e1623afd53 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫(プロフ) - このシリーズ大好きです！更新頑張って下さい！応援してます！！ (2017年1月30日 18時) (レス) id: d6910fb79a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：platinum.wolf | 作成日時：2017年1月30日 15時
