君が求めるロマンスを夢見て【∞】 (ページ26)

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少し俯いて横山くんの後ろをついていくと

ドアノブに手をかけて、こっちを振り返る

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横「…リビング、多分寒いから俺の部屋でもいい？」

「あ、うん、全然私はどこでも…」

横「先入って座ってて、飲みもん取ってくるから」

「そんなのいいよ！風邪引いてるんだし横になって」

横「すぐ戻ってくるから大丈夫」

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ドアを開けると、私が部屋に入りやすいよう背中を押され

横山くんはそのままどこかへ行ってしまった

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忍び足で部屋に入り、キョロキョロと一面を見渡す

すんごいいい匂いがして、男の子の部屋と思えないほど綺麗で

唯一乱れた布団を見て、さっきまで寝ていたことを察する

とはいえ人の部屋を物色するのは良くないし、どうすればいいか分からず

とりあえず、床にちょこんと正座した

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「 ………… 」

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しばらく待っていても、戻ってこない横山くん

足音すらしてこない

もしかして倒れちゃったのかな…？

不安になるほど物音もしてこない

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よく考えたら

メッセージの送り先を間違えたことに気づかないほど朦朧としていて

私のメッセージへのリアクションはないまま、住所だけが送られてきて

きっと、その程度の元気しかなかったんだろうな

それほど弱っているのに、こんな無駄な体力を使わせてしまってると思ったら

本当に、動けなくなってしまったんじゃないか

冷蔵庫の前で力尽きてしまったんじゃないかと心配になって

居ても立ってもいられず、部屋を出ようとドアノブを触れた

…のと同時だった

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ｶﾞﾁｬ

ﾊﾞﾝｯ

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「ぃでっ」

横「え！？ちょ、なにしてるんAちゃん」

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想像よりはぴんぴんした横山くんと鉢合わせ

向こうから開かれたドアに頭を強打する私

そんな私を見て、ごめんお待たせ、と少し笑う横山くん

いいよ…いいよこれくらい…

横山くんが倒れてなければいいのよこれくらい…

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