君が求めるロマンスを夢見て【∞】 (ページ15)

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授業が始まってすぐ、たつは寝静まってしまい

後ろの二人は密かにスマホゲームで白熱している

かく言う私は、退屈だなぁと思いつつも

前の二人に声を掛ける勇気もなく

教科書の端っこにウサギの絵を描いて時間が経つのを待っていた

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それにも限界がきて、たつの寝顔にエフェクトをつけて写真を撮っていると

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村「仲ええなぁ」

「！」

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いつの間にか振り向いてその光景を見ていた村上くんに声をかけられ

驚いて咄嗟にケータイを隠した

そんな私を見た村上くんは、八重歯を見せて笑う

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村「そんな、怒ってるわけじゃないねんから(笑)」

「いや、びっくりして、つい、(笑)」

村「Aと仲良うなりたいだけやで」

村「なあよこ」

横「ん、せやな」

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村上くんの声に反応するようにこちらを向いた横山くん

優しい声に、思わずドキッとしてしまって

なんだか調子が狂う

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村「こないかわいらしい子といつも一緒でええなあ」

「絶対思ってなさそう村上くん(笑)」

村「思うてるわ！」

横「ずっと一緒におるんやなみんなで」

「うん、一番安心するし、楽しいから」

横「ええなぁ、羨ましいわ」

「羨ましい？」

村「Aと一緒におれるのが、ってこと？」

横「おま、本人の目の前でそんなん、違うくても照れるやろ」

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出会ってから何度目か、また耳まで真っ赤になっている横山くん

照れ屋さんなのかな、いじり甲斐があってかわいいな

心の中でそう思ったとき、ずっと前に章ちゃんに言われた言葉がよぎった

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『異性に対して“可愛い”って思ったら、沼にハマってるのと一緒やで』

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