会いたい会えない�� ページ28
木佐｢シーハンちゃん…｣
ちろる｢さっきからそればっか言うてんな｣
横山｢恋は盲目、ってか｣
テーブルに突っ伏して項垂れる木佐くん。
寂しそうにため息をついてうっすら涙まで浮かべてる。
濱田｢ロンさん、それ僕のギャグです。
てか木佐どうしたんです？シーハンちゃんって、誰か知ってる？りゅうちゃん｣
すぐ近くで木佐くんのため息とシーちゃんを呼ぶ声を聞いて頭上に疑問符を踊らせる濱田くんは自分の膝の上にちょこんと座る龍飛に問いかけた。
｢シーハンちゃんは、ママのおともだち！｣
横山｢そんでもって俺のはとこやねん｣
濱田｢ロンさんのご親戚？｣
ちろる｢ロンさんが前に劇場に連れて来てくれて初めて会ったんですって。それで木佐がシーハンちゃんにベタ惚れしたんです｣
濱田｢そうなんや。名前からすると、その子は純台湾人なんかな？｣
『そうよ。今年大学生になったんよ』
横山｢台湾と日本の距離やったら飛行時間も1時間程度で料金も格安で行き来出来るからちょいちょい日本来てたんやけど、さすがに大学入ったとなったら学業を疎かにする訳にもいかんから日本に来る回数を減らすように俺が言うたねん｣
濱田｢あー、なるほど。やから木佐あんなにモヤモヤしてるんですね｣
大学となると遊んでばっかりおられへんし、何より将来が懸かる最後の学生生活やから単位はちゃんと落とさんようにせなあかんからね。
私と弘も芸人やりながら短大と大学にそれぞれ通ってたけど、その時は芸人としての仕事が皆無に等しかったから単位を落とすことなく無事に卒業出来た。
…卒業出来ても仕事がなかったから今もそれがコンプレックスなんやけどね(笑)
木佐｢ロンさんの鬼…｣
横山｢お前みたいに芸人活動ばっかやってて大学卒業が危うくなったら大変やろ？｣
木佐｢俺は今大学院です…。はぁ…、シーハンちゃん…｣
横山｢そ、そやったな、すっかり忘れてた｣
新山｢そんなブルーになるなって！俺かて彼女が東京に住んでるから遠距離なんやぞ！｣
木佐｢でも日本国内…。同じ陸の上やからいつでも会える…｣
ちろる｢てかあんたとシーハンちゃん、別に恋人関係ちゃうやん｣
木佐｢シーハンちゃん…会いたい…｣
ちろる｢あかん、再起不能やわ｣
濱田｢そんなに惚れ込んでるんやな、シーハンちゃんって子に｣
『まさに恋の病の重症患者やね』
新山｢なら恋愛ドクターの俺が処方箋出したる！｣
横山｢サヤカノスタジオシーちゃうねんから｣
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作者名：コッティ | 作成日時：2019年3月9日 23時
