no.40 ページ4
私は中身がほとんどこぼれ落ちたお弁当箱を両手で抱えて下を向きながら購買に向かっている途中だ。
A(“涙の告白”…か…。
野坂くんはこの事どう思っているのかな?
だから朝にたくさんの女子達に囲まれていたのかな?)
…あれ?
A(私何で野坂くんのこと考えているんだろう?)
私が心に一つ疑問を持った直後、後ろから聞き慣れた声が飛んできた。
一星「美作さん!!」
A「一星くん?…野坂くん…」
後ろを振り向くと野坂くんと一星くんが立っていた。
一星「定時版見ましたか?」
A「まっまぁ…一応ね」
私は言葉を濁しながら言った。
そして野坂くんはどんどん私に歩み寄ってきた。
野坂「A?」
A「野坂くん…ごめん…私のせいで…」
私が誤っているにも関わらず野坂くんは無表情なまま冷静に話し始めた。
野坂「僕は君に謝ってほしい、とは思っていない」
A「でも…私は野坂くんに酷いこと…」
野坂「僕は今はっきり言って怒っているんだよ?
その事が分からないのかい?」
A「だから謝ろうとしてるんでしょ⁈」
野坂「問題は謝るか謝らないか、ではなくて
僕が何に対して怒っているのか君がちゃんと理解する事だと思うけど?…そうだよね?」
A「だから野坂くんは、私が酷い言葉をぶつけて、おまけにその現場を愛に見られて学年中に暴露されて騒ぎに巻き込まれているから怒っているんでしょ?」
野坂「ちがう」
A「え?」
私は思わず一度聞き返してしまった。
A「どっ…どうゆう事?」
野坂「僕は君に対しての言葉に怒っているわけでもない。騒ぎに巻き込まれた事もはっきり言ってどうでもいい。」
A「それなら何に対して怒ってるの?」
野坂「だからさ…僕は君が“契約”を破った事に怒っているんだよ?」
A「け…契約?」
野坂「『毎日僕と共に行動する』と、『僕の前では本当の君でいる』を破った事だよ?
今日も先に一人で学校に行ってしまうし、挙げ句の果てに今まで僕の前にいたAが“本当の君”じゃないって…怒るに決まってるよね?」
私は呆然とした。
って事は、
私はただ野坂くんの“契約”を守っていれば良かったの?
私は所詮野坂くんの操り人形だったの?
そしてその想いが次の瞬間口からこぼれ出した。
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吹雪士郎 - 楽しく見させてもらっています。僕はこの作品が好きです。更新楽しみにしています。 (2020年5月17日 17時) (レス) id: 2920096cab (このIDを非表示/違反報告)
桜夢亜羅 - イナイレの風丸大好き♪リンさん» 遅れてすいません(汗)ありがとうございます!!これから野坂くんと一星くんと夢主ちゃんの関係が大きく進展するのでご期待ください!! (2020年1月18日 18時) (レス) id: 14e386f460 (このIDを非表示/違反報告)
イナイレの風丸大好き♪リン(プロフ) - 続編おめでとうございます! 今回はシリアス多めと書いてあったので楽しみです!(シリアス大好き← もちろん!恋愛要素も大好きです←) (2020年1月16日 0時) (レス) id: e6fb3fbc8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜 夢亜羅 | 作成日時:2020年1月15日 19時