93.おひっこし ページ2
ーまふまふsideー
Aちゃんを取りとりかえした今、僕はひとまず作業に集中しなければならない。
僕にとって仕事も大事な、かけがえのないものなのだ。Aちゃんと知り合う前までは、これを人生の伴侶として、ずっと一緒に歩み続けてゆく。と、思って疑わない位だった。
少し集中力が切れたから、Aちゃんの様子を見に行こうと席を立つ。
__________そしたら、何故か
天月くんがAちゃんを抱きしめている。
どうして?Aちゃんが起きたら直ぐに僕に伝えるように言っていたのに。
Aちゃんを自分の部屋に連れ込んだ今、Aちゃんを前に、そんなことをぐるぐると考え込んでいる。
A『……まふ、く…』
まふ『なんで、天月くんがAちゃんを抱きしめてたの?』
A『あれは…あの……まふくんが病んでるから、今はいっちゃだめ、って天月さんが…私を引き止めて…』
まふ『……………………』
病んでるのは事実だが、それは誰にも伝えていない。なんなら、その気遣いは逆効果だ。
まふ『はぁぁぁあああ……………………』
A『ご…ごめんなさい』
まふ『いや、Aちゃんは悪くないでしょ。そんなの聞いたら、誰だって鵜呑みにしちゃうよ』
A『っ…』
遠慮がちにぎゅっ、と抱きついてきた。
まふ『…………どうしたの…?』
Aちゃんの頭を優しく、優しく撫でる。
A『怖い夢見てたから……寂しくて…』
まふ『そっか…。』
天月くんには色々言っておかなきゃ。
まふ『__________そう、それとね。
大事なお話があるんだ』
A『大事な…お話?』
Aちゃんが顔をぱっとあげて僕の方を見る。
ふっと表情がほころんで、暖かい気持ちになる。
まふ『……引っ越そう。一緒に、もうちょっと遠いところに…』
A『……お引越し?』
まふ『……そう。天月くんやそらるさん、さかたんには伝えるけど…お父さんやお母さんには、伝えない…というか、Aちゃんを守るためには、これくらいしか…………』
住所を知られている以上、もう、遠いところに越すしかない。
でも都内じゃないといけないし、限られてるけど、それでも。
まふ『…………Aちゃんには、きっと、お仕置きが必要だと思うし。』
A『………………………………へっ?』
257人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちょこ - 更新が止まってます!戻ってきてください!続き楽しみに待ってます!(´;ω;`) (2021年4月1日 14時) (レス) id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
あお★@発狂同盟 - ねこた こたつさん» 初めまして!!!今日この作品を見つけて今日中に見たものです…とっても面白かったし、ちょっと泣きそうになりました。今は忙しいと思いますか、作者のペースで頑張ってください!!! (2020年3月8日 21時) (レス) id: 130c72dd6a (このIDを非表示/違反報告)
ののの - お久しぶりです!何日か振りにきたらいつか振りに更新されててわああわあわわあ(すいません嬉しいですありがとうございます!! (2020年3月4日 1時) (レス) id: 9e3a24b4f9 (このIDを非表示/違反報告)
ののの - 謎に感動してます!!更新ありがとうございます。 (2019年9月13日 16時) (レス) id: 448bbe21b5 (このIDを非表示/違反報告)
こもりうた - 続き、楽しみにしてます!!更新頑張ってください! (2019年7月26日 14時) (レス) id: c6ad46fdd9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ねこたこたつ@小雪姫 | 作成日時:2019年6月27日 2時