企み - 2 ページ8
「お邪魔します」ぺこり
お辞儀すると綺麗に結ばれたツインテールが揺れた。
ツナ「Aちゃん！どうして？」
「9代目からお土産を預かってるの。
これはリボーンさんに！イタリア産のおいしいコーヒー豆と、頼まれていたチョコレートを。
綱吉さんは何が好きかわからなかったから、ティラミスとペンネとトマトと…」
Aの左手に下がった大きな袋の中からイタリアの名産品が次々と顔を出した。
リボ「サンキュー」
リボーンは渡されたチョコレートの箱を開け、さっそく口にする。
いつものポーカーフェイスを微妙に緩ませた。
「綱吉さんの部屋は生活感があるね」
出されたクッションに礼を言ってから正座すると部屋を一周見た。
「？ どうしたの？」
ツナはどこに目をやればいいかわからない、といった風にもじもじしていた。
リボ「自分の部屋に女が来るなんてめったにないからな。ツナは緊張してるんだ」
ツナ「おい！言うなよリボーン！」
Aはキョトンとした顔でいる。
ツナ「あ、あのさ！
Aちゃんは今どこに住んでるのかな？なんて」
ツナの目は明らかに泳いでいる。話を逸らそうとしたようだ。
「ノーノにホテルとってもらったんだ。
駅前のところの最上階！」
ツナの様子には気づいていないようだった。
ツナ「え、あの大きいとこ！？しかも最上階！？」
リボ「言っただろ、9代目に甘やかされてんだ」
「で、でも！
10代目の監視という重要な仕事を任せてもらったんですよ！
ノーノもきっと私を認めてくれたはずです…たぶん」
自信がなさそうに言葉尻を弱めた。
沈黙。
？？「あらら〜？いいにおいがするもんね」
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作者名：波紋セラーノ | 作成日時：2020年4月26日 16時
