ハンティング - 4 ページ22
「失礼します」
ガラガラ 急いで戸を開けるA。
？？「む？
…誰かと思えばムキムキ村！ やっと練習に来てくれたか！」
ボクサーパンツを履いた短髪の少年がこちらを向いた。
ツナ「！？ もしかして筋トレ友達って…」
「そう！ ボクシング部主将の笹川了平さん！
…知り合いなの？」
了平「そうだ！ 沢田は我が部のルーキーだ！」
ツナ「いや入部してないですから…」
普段はキレッキレにツッコんでいるツナも、京子の兄である了平にはあまり強く出られないようだ。
「私たち雲雀さんって人に追われているんです。 しばらくここにいてもいいですか？」
了平「なにー！？ 極限にもちろんだ！」
「ありがとうございます！」
了平の手を握りにこにこするA。
ツナ「お、お兄さん、その…
大丈夫ですか？」
了平は悪い人ではないのだが……
結構ぶっとんでいることをツナは知っていた。
了平「うむ！ 雲雀のやつが来てもオレに任せておけ！」
ツナ(相変わらず自信満々だー！)
ドンドンドン
ドアが乱暴に叩かれる。
了平「さっそく来たか。 おまえらは隠れておけ」
ツナ(たしかにこういうときお兄さんって頼りになる…かも)
言われた通りにリングの角で屈むツナ。 Aは別の角に隠れることにした。
ガラガラガラ
雲雀「ここに誰か来なかったかい？」
了平「雲雀！ おまえを入らせるわけにはいかん！
娘を追い回すなど漢のすることではないぞッ！」
ツナ(ガーン この人隠す気ないー！)
雄叫びを上げる了平に、雲雀は心底めんどくさそうな顔をする。
雲雀「僕は…」
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作者名：波紋セラーノ | 作成日時：2020年4月26日 16時
