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『深澤くん、もう教室戻りなよ』
深澤「ん？やだね。Aちゃんのそばにもうちょっとだけいる」
『…もう泣き止んだから』
深澤「やだってば。心配させんな」
もうどっちが大人なのか分からない。
いつまで経っても泣き虫な自分が嫌になる。
康二のこと泣き虫っていじってる場合じゃないなぁ。
深澤「涙の理由はなんでしょうね」
『……知らない』
深澤「くー！まだ強がるもんね！かぁいいね」
『だからやめてって、「なんで」
慰めてくれようとしてるのか、ただただイジられてるだけなのか、深澤くんは私から目を離さない。
ふざけていたと思ったら、またあの表情。
深澤「なんで、翔太なの？」
『……ふ、かざわくん…』
深澤「目黒は？俺は？気付いてんでしょ？俺らの気持ちも」
『っ、』
掴まれた手首は、びくとも動かない。
深澤くんはしっかりと私の目を捉えていて、逃げることなんかできそうにない。
『そ、れは。気持ちには、応えられないから』
深澤「じゃあ、翔太は？なんで翔太には、期待させるようなことすんの？俺らにも期待させるようなことして、でも口では拒絶すんじゃん」
深澤くんの言葉が、ぐさぐさっと刺さる。
深澤「何で好きなのか知らない。だって気づいたら好きになってて、毎日姿探してる。Aちゃんどこかなって」
深澤「俺が先生のこと好きでも、先生は俺のこと男として見てくれないんでしょ？それってめっちゃ苦しいよ」
深澤くんの口からどんどん言葉が溢れてくる。
彼の気持ちを聞けば聞くほど、止まっていたはずの涙がまた溢れてくる。
『深澤くん、』
深澤「俺言うつもりなかったの。俺の気持ちは、俺の中で抑えておこうと思ってたの。でも、やっぱり翔太ばっかり羨ましくて。笑」
ごめんねって小さく笑う深澤くん。
何で深澤くんが謝るのって、言ったら今度は大きく笑ってくれた。
深澤「俺ねー、やっぱりAちゃんのこと好きなの。別に気持ちに応えて欲しいわけじゃないから。俺の満足するまで好きでいていい？お願い」
深澤くんに、いや生徒に、こんな風に思わせてしまうなんて。私は一体何をしているんだろう。
深澤「Aちゃんは、Aちゃんのままでいて」
じゃあねって、振り返らずに保健室を後にする彼の背中は、ほんのちょっとだけ泣いてるように見えた。
ごめんね、深澤くん。ありがとう、深澤くん。
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ぴよまる(プロフ) - あぴいさん» ありがとうございます…！3Bってほんとに可愛くて…。たくさんの中から見つけてくださって、ありがとうございます！最後まで頑張りますので、待っていてください◎ (2021年1月28日 9時) (
レス) id: c96c855ee5 (このIDを非表示/違反報告)
あぴい - お話拝見させてもらっています！チャラめな高校生の3Bにキュンキュン止まりません(T . T)幼なじみの康二も…最高です！これからも応援しています！頑張ってください^ - ^ (2021年1月28日 5時) (レス) id: 6fa25682e2 (このIDを非表示/違反報告)
ぴよまる(プロフ) - ハルカさん» 嬉しいですっ！読んでくださってありがとうございます！ぜひ渡辺くんを見守ってあげてください！ (2021年1月24日 23時) (レス) id: c96c855ee5 (このIDを非表示/違反報告)
ハルカ(プロフ) - 気になって、一気読みしてしまいました！！ドキドキキュンキュンが止まりません！これからも更新、たのしみにしています！！ (2021年1月24日 8時) (レス) id: 6e1d4e84cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴよまる
| 作成日時：2020年3月5日 14時
