轟くんの初恋奮闘大記録 (ページ2)

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第１話　　　上手くいかないものですねページ2

『私はこの結婚を認める気はありません。』

相手の目を見て、そうはっきりと私は告げた。

No.2…

いや、今はもうNo.1ヒーロー・『エンデヴァー』の息子、

轟焦凍に。

無理矢理連れてこさせられて、そこで言われたのが見合いだ。

お互いの事を何も知らなければ好意も抱いていない。しかも

『個性婚』。

ふざけないでほしい、結婚は愛を持って行うものでしょう。

それを愛ではなくただ〃No.1に成れる強い個性を持った強い仔〃を

『作る』ためだけに結婚だなんて…………

『実に古臭くて、阿呆でとても馬鹿げていると思います。

ですが人の考えが皆同じなわけではないので、私のこの捉え方に何かご不満が

あるのでしたら、どうぞ解消なりなんなりして下さい。』

言ってやった。

まさか高校生にここまで言われるとは思わなかったであろう。

お互い高校生だけれども。

……………………そう、きっと相手は怒ってこの結婚を白紙にしてくれるだろう。

思って〃いた〃。

「そうだよな、俺も個性婚は馬鹿げてると思う。

好きでもねぇやつと結婚なんかしたくねぇ。」

……………………良かった。

どうやら馬鹿げていたのはお互いの親だけだったらしい。

この人にも、意思はちゃんとある。

この結婚は、白紙になる。

……………………そう信じていた私は次の一言であることを思い出す。

そして何故忘れていたのか。

「でもお前とは結婚したい。

好きだ。俺と結婚を前提に付き合ってほしい。」

物事はそう上手く運ばないって事(白目)。