慌てたって何もならない、とは。 ページ2
No side
警鐘が鳴り響く。
龍の出現を確認した異能特務課は焦燥と困惑に包まれる。
「特異点異常値が上昇！六年前の二倍、五・五倍…異常値上昇中！」
職員の一人が悲鳴に近い声で報告する。
大画面に映る数値や衛星から届く映像の中にいる龍、赤い点滅が非常事態を全体に知らせた。
遂に目覚めてしまった。
澁澤の本能が。
安吾の頬を冷や汗が流れる。
押さえつけるように、汗ばむ手で机に手を置き、声を荒げた。
「A5158とAの現在地はっ？」
このままでは、横浜が潰れる。
『安吾くーん、リラックスリラックス〜』
室内に、その場の空気に合わない呑気な声。
まるで試合に出る選手に声を掛けるマネージャーだ。
安吾はハッと顔を上げる。
「チッ、おたついてんじゃねぇよサンピン」
『そうそう。慌てたって仕方ない。みんなでおにぎり食べよう』
「手前はもう少し慌てろ」
懐かしいやりとりに呆気に取られてしまう。
職員全員の手が止まった。
手を止める暇など作ってはいけないのだが、お陰で
横浜上空。
雲よりも高く、霧が届かない標高に黒光りするものが一つ。
異能特務課の機密作戦用輸送機"鴻鵠"が轟音を上げていた。ゆっくりとハッチが開き、暫く見ていなかった丸い蒼月の姿があった。
下を見下ろせば、霧に覆われた横浜がある。其処に君臨するのは、世界を喰らわんとばかりに牙を剥く破滅を呼ぶ生き物＿龍。
冷たい夜風が肌を指す。
中也とAの外套が、激しくはためいていた。
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この度、作者登録数500人を突破し、スター作者の称号をいただきました。こうしてここまでこれたのも、読者様の支えと声援あってこそいただいたものだと思っています。
ありがとうございます。
今後とも、作者 RANAをよろしくお願いします。
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RANA(プロフ) - 夜月銀桜さん» ありがとうございます！再更新の日にまたお会いしましょう！！ (2020年1月30日 0時) (
レス) id: 96770a17e2 (このIDを非表示/違反報告)
夜月銀桜(プロフ) - お疲れ様でした！また１０を楽しみにしています！ (2020年1月29日 21時) (レス) id: 8b1129a01c (このIDを非表示/違反報告)
RANA(プロフ) - ぴのさん» ありがとうございます！！徳永は相変わらずのおにぎりキャラメルペースです！←この子はずっとこんな調子です←←あともう少しで終結へ…それまでよろしくお願いします。 (2019年12月11日 0時) (レス) id: 96770a17e2 (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - RANAさん続編おめでとう＆スター作者おめでとうございます！徳永ちゃん相変わらずマイペースね……性格がぶれないからほんとに好きです！ (2019年12月9日 15時) (レス) id: 5f84d6c253 (このIDを非表示/違反報告)
RANA(プロフ) - I am gotさん» ありがとうございます。期待に応えられるよう頑張ります！ (2019年12月9日 0時) (レス) id: 96770a17e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：RANA
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/my.php?svd=seb
作成日時：2019年12月5日 16時
