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何時かもので釣られやしないか、とは。 ページ37

No side


走って戻ってきた構成員から飲み物を貰い、掃除屋が死体を運ぶのを塀に座って眺める。


広津達は引き続き調査をしに行ったのでもういない。


「ねぇ、A」

『無理』

「まだ何も言ってないのだけど」

『太宰が言うことはロクなことない』


太宰が言いたいこととは一つ。


今回の件をAに協力してほしいということ。


立ち上がり去ろうとするAの腕を掴んだ。
振りほどこうにもできない。

やはり男女の力の差はあるようだ。


「この事件、中々面白いと思わないかい?」

『別に興味ない』

「それに中也がいないのだから、仕事はあまりないだろう?」


そう言われ、Aは口を閉じた。


Aの上司である中也は、任務で九州の方に一週間程の出張に出ている。
2人で仕事をすることが多いため、一人の時は仕事が少ないのだ。


「今彼女の訓練してるんだっけ。良い気晴らしになるじゃいか」

『私はあの子の訓練をする方が気晴らしになる』


今度は太宰が口を閉じる。

腕を掴む力が弱まったので、振りほどいて「では失礼します、幹部殿」と素晴らしい笑顔を向けて歩き出す。


拠点に戻って早速2人を見ようか、と思っていた時、後ろから太宰の明るい声が聞こえた。


「残念だよ。今から店に行って美味しいと有名なおにぎりを奢ろうと思っていたのだけど」

『勿論手伝うよ。最近仕事が少なくてつまらなかったんだよねぇ』

「そう言ってくれると思ったよ」


秒速で戻ってきたAに微笑む。


立ち上がり、二人でその店に向かう。
太宰の隣でAは今にでも鼻歌を歌いそうなほど上機嫌である。


太宰は少し、いやかなりAの将来が心配になった。


『あ、おにぎり全種ね』

「え」


...案外大丈夫かもしれない。

二人の思考とは。→←敵は何処からとは。



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RANA(プロフ) - 花雫@浮上中さん» ご指摘ありがとうございます! (2018年1月9日 0時) (レス) id: 4350057b28 (このIDを非表示/違反報告)
花雫@浮上中(プロフ) - あんの青鯖野郎です!えっと唐突な間違い指摘ごめんなさい (2018年1月8日 2時) (レス) id: f3cc68df07 (このIDを非表示/違反報告)
RANA(プロフ) - えーなさん» 14巻。表紙最高でしたね!次巻はやく販売しないかな()そして来年には映画ですね!それも楽しみなんですよ〜!! 続編、さっそくできました。応援ありがとうございます!頑張ります! (2017年12月10日 19時) (レス) id: 4350057b28 (このIDを非表示/違反報告)
えーな(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます!14巻見ました!乱歩さんメインで私も幸せでした〜!そしてまさか探偵社の今後がめちゃくちゃ気になる終わり方で…!すみません、漫画の話はここまでにします笑 続編楽しみにしてます!頑張ってください! (2017年12月10日 19時) (レス) id: 2f759f2211 (このIDを非表示/違反報告)
RANA(プロフ) - まゆさん» ありがとうございます!頑張ります! (2017年11月16日 22時) (レス) id: fcafb99727 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:RANA | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php?svd=seb  
作成日時:2017年11月5日 22時

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