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疑問、確信、憶測 ページ37

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 何だか、自分が変だ。
 ついさっきも、その前も。どうしてか自分は涙脆くなってしまったらしい。それは決まってAの前で、だが。

 そして、またこの夢だ。
 Aが帰ってきた後それぞれすぐに布団に入った訳だが、気が付けば俺はまた雪の上に転がっていた。
 三度目の茜の空を見上げ、ほう、と白い息を昇らせる。ちらりと僅かに雪が落ちるのを横目に、ゆっくり考えるには丁度良いとそのまま目を閉じた。



 俺は、Aに何て言ったっけか。
 約束が、守れなかった?怖かった?ごめん、と何かに謝り続けてたと思う。殆ど衝動的にその理解出来ない単語を必死に吐き出していて、気が付けば涙なんて流していた。

 あれは、誰に宛てた言葉?Aか?いや、違うか。違う、違う。……ちが、う?
 でも、Aに「大丈夫」と言われた時。Aが俺の名前を呼んだ時。どうしようもなく泣きたくなって、張り裂けそうな程に胸が苦しくなって、あの瞬間にもう、死んでも良いとすら思った俺のこの感情には、なんて理由を付けたらいい?


 やっぱり、変だ。
 たった一週間と少し生活を共にしただけのAが、自分の中で既に当たり前の存在になっていること。そんな彼女に笑顔が無ければどうにかしなくては、と身体が勝手に動くこと。彼女の髪に触れて泣きそうになったこと。無意識にした事も無い筈のキスなんてしてしまったこと。

 それと、考えれば考える程、おかしいと感じる程、俺はその答えを知りたくないとばかりに考えるのをやめてしまうこと。

 不思議なことに何でだっけとか、あれ?と疑問に思ったことを俺はどうしてか追求しようとしないのだ。帰る為の手掛かりになると感じると「やめろ」と脳が勝手に思考を遮断してしまう。
 そのせいで全く進展がみられない。変だと思うことはあっても、理由を探れない。


 しかし、お陰でひとつ確信が持てた。


「この世界に来たのも、帰れない原因も……多分、俺にあるんやろなぁ」


 もう、そうとしか言い様がなかった。原因は俺にあって、更に俺は多分、「帰りたくない」と思っている。口では帰る方法を探ると言いつつも、本能的にはそれを拒んでいた。
 だからきっと考えるのをやめてしまうんだろう。

 そして、帰る為のキーはきっとAだ。
 これは確信ではなく、憶測になるが。




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ぴぷ(プロフ) - みおさん» みおさん、初めまして!一番!?嬉しすぎて泣きましたありがとうございます(;;)更新頑張ります〜〜!♪ (2019年12月26日 23時) (レス) id: def2dae9c2 (このIDを非表示/違反報告)
みお - 初めまして、いつも更新楽しみにしております!tんさんのお話で一番好きです.......この先の展開がとても気になってドキドキワクワクが止まりません!これからも更新頑張って下さい(○´ー`○) (2019年12月26日 11時) (レス) id: 0d2c4c6642 (このIDを非表示/違反報告)
鯉口(プロフ) - ぴぷさん» ほんと!?楽しみにしてるね!!(((o(*゚▽゚*)o))) (2019年12月26日 0時) (レス) id: ad6d0057cd (このIDを非表示/違反報告)
ぴぷ(プロフ) - 鯉口さん» 鯉ちゃん(*><*)ありがとう〜〜〜!続編は明日上がる気がするので続きも是非ぜひよろしくお願いいたします♪♪ (2019年12月26日 0時) (レス) id: def2dae9c2 (このIDを非表示/違反報告)
ぴぷ(プロフ) - taka10さん» 訂正ありがとうございます(*><*)長い話になってしまってますがこの先も是非よろしくお願いいたします♪ (2019年12月26日 0時) (レス) id: def2dae9c2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぴぷ | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年11月25日 2時

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