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「＿＿＿＿ん、……ｯトンくん！」
ぐらぐら、と脳を揺さぶられる感覚と、耳元に聞こえた叫び声にハッとして勢い良く上体を起こさせた。軽い眩暈と頭痛に襲われて一瞬顔を顰めたが、今にも泣き出しそうな表情を浮かべた彼女が視界いっぱいに映し出され、思わず呆然と不安げに揺れているアイスブルーの瞳を見つめる。
「……ど、したん、A。何でそんな、泣きそうな顔しとるん？」
「っどうしたも何も、トンくんが魘されてたから起こそうとして、でも全然起きないからどうしようって……！」
「っおぁ、！？」
そう言って勢い良く正面から飛びついてきたAが首裏に腕を回してぎゅっと俺を抱きしめる。驚いたものの、咄嗟に片手を床について倒れること無く受け止めれば、耳元で小さく「よかった」とAの震えた声がした。
「このまま起きないんじゃないかって、ちょっと、怖かったから。……ほんとによかった」
「……ふは、大袈裟やなぁ」
寝起きなのか、無造作に跳ねているAの長い髪を空いた片手で撫でてやれば、今度は鼻をすする音まで聞こえてきて思わず苦笑いを浮かべる。
ここまで心配させるほど自分は魘されていたのか。確かに背中にはじんわりと汗が滲んでいてあまり心地は良くない。しかし、自分が一体何に魘されていたのか全く持って思い出せないでいた。
「怖い夢、見てた？」
「ううん、多分なぁ。思い出せへんけど、Aが起こしてくれたから何ともないで。ありがとな」
「……そっか。それなら、良かった」
腕を緩めて離れていったAが安心したように微笑んだ。
途端に、じわりと心の底に温かい何かが満ちていくような感覚がして思わず胸を押さえつける。前にも、感じたような。言葉にするなら安心感、のようなものに近い気がする。
「……っあ、し、支度！支度してくる！」
「あ、俺も。すぐ朝食作るわ」
「頼んだー！」
時計を見ればいつもAが起きてくる頃の時間で、今日は少し早起きしていたらしい。逆に俺は寝坊だ。慌ててリビングを出て行ったAに続いて自分もキッチンへと向かう。
どんな夢見とったんやろ。朝食を作りながらぼんやりと考え込むが、やはり思い出せない。忘れてしまうくらいなら大した内容でも無かったのかもしれないが、何となく気になってしまう。
「………駄目や、全然わからん」
やはり、頭の中から綺麗さっぱり消えてしまったかのように何も思い出せやしなかった。
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ぴぷ(プロフ) - みおさん» みおさん、初めまして！一番！？嬉しすぎて泣きましたありがとうございます(；；)更新頑張ります〜〜！♪ (2019年12月26日 23時) (
レス) id: def2dae9c2 (このIDを非表示/違反報告)
みお - 初めまして、いつも更新楽しみにしております！tんさんのお話で一番好きです.......この先の展開がとても気になってドキドキワクワクが止まりません！これからも更新頑張って下さい(○´ｰ`○) (2019年12月26日 11時) (レス) id: 0d2c4c6642 (このIDを非表示/違反報告)
鯉口(プロフ) - ぴぷさん» ほんと！？楽しみにしてるね！！(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) (2019年12月26日 0時) (レス) id: ad6d0057cd (このIDを非表示/違反報告)
ぴぷ(プロフ) - 鯉口さん» 鯉ちゃん(*><*)ありがとう〜〜〜！続編は明日上がる気がするので続きも是非ぜひよろしくお願いいたします♪♪ (2019年12月26日 0時) (レス) id: def2dae9c2 (このIDを非表示/違反報告)
ぴぷ(プロフ) - taka10さん» 訂正ありがとうございます(*><*)長い話になってしまってますがこの先も是非よろしくお願いいたします♪ (2019年12月26日 0時) (レス) id: def2dae9c2 (このIDを非表示/違反報告)
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