絶対好きになんかならへん。～Seiya.S～ (ページ12)

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なんなんページ12

貴方side

おかげで全く授業に集中できないまま、放課後になってしまった。

頭の悪いあたしは補習を受けさせられたけど、晶哉はすぐに塾があるらしくて帰りは別々。

1人になるとやっぱり、考えてまう。

…さっきのあれは、どういうつもりやったん？

屋上におったんは、あたしら4人だけじゃなかったし。

何？ "せいや様" のデフォルト？

あんなんしていつも、女の子落としてんのかなぁ。

てか、ちゃんとあいつのことで悩んでもうてるやん！チビのくせにほんま…

末「何でっかい声で人の悪口言うてんねん。」

貴「わっ？！！」

末「心理描写全部声に出てもうてんねん、アホか。」

貴「あ、アホって…！！」

やってしまった…深く考えすぎるとなんでもすぐ口に出してしまうくせ。

末「なぁ、A。」

貴「なっ何」

末「何動揺してんねん(笑)」

貴「すっ、末澤が、変なことするからやろ！」

何気に初めて名前呼んでくれた。…苗字なんやけど。

先輩やのに、そのままあたしも呼び捨てしてしまった。

訂正すんのは癪やから、これから末澤で行こう…うん。

末「まぁええわ。一緒に帰らん？」

貴「えええ、、それはえっとそのなんというか」

末「なんやねん、大した言い訳も思い浮かばんねやろ？帰るで。」

なにこれ。こんなうるさくて無神経なチビに動揺してるなんてあたし、絶対おかしい。

でも、強引に手を引かれて帰るのに、嫌な気は全くせえへん。

末「ほんっま、変な女やなぁ。」

朝ぎゃーぎゃー喚いてた人のものとは思えない笑顔を向けられて、なんも言葉出てけえへん。

そんなん、あたし。

.

末澤のこと、意識してるみたいやん。