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3日たっても一向に下がらない熱。
今日も君の身体は熱い。
ベッドで辛そうにうなされているAを見ているのはとても心痛くて心配で。
「ねぇ、A。病院行こ。」
病院嫌いのA。
好きな子には無理してほしくないけれど、こんなに辛そうなら病院に連れていった方が良い。
『やらぁ』
辛そうに顔を真っ赤にし、汗だくで呂律の回らない君に言われても説得力がない。
いやいや言うAを引っ張って病院院に連れていく。
お医者さんにAの状態を話した。
熱も結構高かったので検査を受けるらしい。
僕はお医者さんにAを任せた。
その後待合室のソファにちょこんと腰を掛けて待つ。
時計の針が1周、2周しても一向に呼ばれない。
ずっとスマホを弄って暇を潰していた僕だったがこんなにも時間が掛かると心配になる。
窓の外がオレンジ色になった頃。
「黄瀬さん、佐藤さん検査終わりました。」
カウンターの看護師さんが声をかけてくれた。
僕はすぐに病室に向かった。
「あ、黄瀬さん。」
ドアを開けるとお医者さんとその前に小さく座る君。
僕はその2人に違和感を覚えた。
ねぇ、
どうしてお医者さんはそんなに深刻そうな表情なの。
どうして君はそんなに泣きそうな顔をしているの。
理由はすぐに分かった。
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「黄瀬さん、佐藤さんに病気が見つかりました。」
目の前が真っ暗になるってこういうなんだ

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まろまろぴ - 泣いてしまった…!!弟に心配された。 (7月29日 12時) (レス) @page13 id: 6dc7aea994 (このIDを非表示/違反報告)
ぐみ - これは、号泣だ。素晴らしい、作品をありがとうございます! (2023年4月4日 15時) (レス) @page13 id: 7a92cf0797 (このIDを非表示/違反報告)
ぶんちよ - 初めて物語を読んで泣きました。自分がコメディ作家なのでこういうの書けるの尊敬します…! (2023年3月24日 23時) (レス) @page12 id: b99144ff97 (このIDを非表示/違反報告)
天音 - 何回も何回も読んで泣きました。本当に素晴らしい作品ありがとうございました。ハッピーエンドも見たいくらいとても素敵なお話でした! (2021年9月1日 20時) (レス) id: 6f6156a767 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - るぅとくんはプロポーズしようとしたんだよね?その日に彼女が○んじゃうの見て号泣しました (2021年9月1日 20時) (レス) id: a2280fe934 (このIDを非表示/違反報告)
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