カフェホリック男子 [桃]

ヘドバンと寄り道先 ページ38

学校を出て4人で歩き始めると

小瀧望と藤井くんが2人の世界に入るから
私と神山くんは後ろの方で歩いていた



「(名字)さんさ、何であんなにしげと仲ええの？」

「え？笑 んー3年連続同じクラスだし…」


「でもそれだけであんなになるー？笑」

「何が言いたいの？笑」



「しげな？(名字)さんと喋る時
見たことない程楽しそうな顔すんねんで笑」


「またまたー笑」



「ほんまほんま！んでな、いっつも俺に(名字)さんの話する時」

「えっそんなに私の話するの？」




「するする！(名字)さんの話になるといっつも

『あいつほんまアホやろ！？』ってゲラゲラ笑って
奢らされたー宿題見してくれへんケチ女ーってぶーぶー文句言うて。

でもめっちゃ嬉しそうやねんで？


せやから俺がおちょくって
『じゃあ友達やめたら？』って言うと

必ず『いや、そーゆーことちゃうくて…』ってもごもごすんねん笑」




「何がしたいんだか笑」




「どう思う？」

「え？」



「ヒントだけ言うとー

男って大人になって結婚してお嫁さん出来た時
飲み会で酔っ払うと必ずやっさしいええ顔して
『ほんまあいつ…』って言うらしいで笑」



今の全部しげには内緒な！と悪戯っぽく笑った神山くんは

藤井くんに呼ばれ前へ行ってしまった





あんまりよく分からないけど要するに神ちゃんは


しげが私に好意を持ってるって言いたかったの…？




いやいやいや！まさか！

好きな子相手だったらもっと丁寧に接するでしょ！



待って、でも脳内5歳のしげなら
小学生あるあるの『好きな子にちょっかいを出す』があり得る。



そういや2人でアイス食べに行った日も
神山くんにおちょくられて何か言ってた気がするし

もしかして…？いやいやいや！




何度も可能性を考えては
そんな訳！と自分で消してぶんぶんと首を振る




「何？ヘドバンにでもハマったん？笑」

「うわっ小瀧望！」


「そのバケモン見たみたいな反応ええ加減やめろや笑」

「何してんの、藤井くんは？」



「んー喋りすぎてネタ尽きたわ笑」



嘘つけ、前いつか


『りゅーせーとはどんだけ喋っても喋り足りひんねんなぁー』

って言ってたの覚えてるもん。



ってことは、私と話すためにわざわざ…？

いやいやいやいや！何今日の私！？




「おっまたヘドバンや笑」

「うるさい！」



「そーいやのぞむ、どこ行くん？」

「あ、確かに聞いてへんかったなぁ」


藤井くんと神山くんの質問にニヤッと笑う小瀧望




「今日は俺の大好きな
喫茶れいんぼうってとこに行きまーす！」

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