カフェホリック男子 [桃]

おばかさんのうっかり ページ32

「おい。何の話や」


ようやく口を開くしげ

神山くんと藤井くんも異変に気付く




「最近おとなしいと思ったらこんなことしてたんだなw」

「何真面目ぶっちゃってんだよw」

「おまけにお遊戯会もやんの？w」



桐山先生が職員室に行ってるのをいいことに
ゲラゲラ笑う小瀧望の友達たち



「自分ら、それはちょっと言い過ぎちゃう？
神ちゃん頑張ってくれてんねんで？」

「…ええねん流星。どんなにええのやっても
どっちみちお遊戯会言われるだけやからな」


藤井くんがたしなめても笑うのをやめず
神山くんも怒ったような、悔しそうな顔




バカだな、小瀧望も

こんなに質の低い友達持って。





その瞬間クラス全員が振り向いた



しげも神山くんも藤井くんも小瀧望も
その友達もみんな度肝を抜かれた顔をしている




これは、もしかして。


私…やらかしたな？





「どういうことだよ、(名字)」

「俺らが質低いって？」



どうやら本音がぽろっとこぼれてしまったらしい


やーだ、Aちゃんのおばかさん！

では済まなそうな空気感。





これは…またお節介を焼くしかないか。





「…そのまんまのこと。小瀧望がやってることが
あんた達のやりたいことじゃないなら
放っておけばいいのに、何でいちいち悪口言うの？」



「いやいや悪口なんて！なぁ！？」

「俺らは忠告してやってるんだよ、恥かく前にやめとけってw」

「"全力で頑張ったからどんな結果でもいいよね！"とか
言う方が寒いしダサいし最悪じゃんw」




「忠告って何？そんな物欲しいっていつ言われた？
あんたいつ言ったの？小瀧望」


「…言って、ません」




「じゃあ尚更放っておきなよ。小瀧望の人生は小瀧望の人生、
あんた達の人生はあんた達の人生。何やっても自由でしょ？

人の人生に口出ししてる間に
もっと色々出来ることあるんじゃない？

色々やろうとしてるって意味では小瀧望の方があんた達より上だよ」





地獄のような静寂に包まれる教室





それを破ったのは




「はーい俺もこいつにさんせーい」



思い切り手を挙げたしげだった




藤井くんがまだ気難しい顔をしている
神山くんの手からチラシを奪い取り

小瀧望のお友達たちに差し出す



「これ。まだ人数集めてるとこやから
やりたかったらおいでや。な、神ちゃん？」

「…おん。せやな」



「他の皆さんもチラシ置いとくからよかったらどーぞ。
神ちゃん戻ろ、濱ちゃん怒るわ笑」


藤井くんと神山くんは隣の教室へと戻って行った






「…俺、は」



口を開く小瀧望

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