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阪本「？！……っ何やねん、急に、」
必死に返す言葉を探していたせいで、しばらく続いていた沈黙。その沈黙を破ったのはAの大声で、あまりの声量に驚いて身体が飛び跳ねた。
未だ気持ちを落ち着かせようと必死な俺の隣で、勢いよく立ち上がり、ゆっくりと空を仰ぐA。
「ほんっまにごめん！！めちゃくちゃ空気悪なったな……。もう大丈夫やから！泣いてスッキリしたし！」
阪本「いや、別に。……俺はなんも……」
「ううん、そんなことない。阪本が話聞いてくれたおかげで頭の中整理できたし、思いっきり泣けた気するんよ。勝手に喋って勝手に解決してなんやねんって感じやろけど……ほんまに助かった。……ありがとう」
そう言って笑ったAの顔は言葉通り随分とスッキリしていたが、泣き腫らした目元だけはまだしっかり残っていて胸が痛んだ。
Aは自らの頬を両手でパチンと叩くと、俺の分も含めた空っぽのハイボール缶を手にし、ゴミ箱へと駆けて行く。その背中に「ありがとう」と声をかけると、振り返りながら両手で大きな丸を作り返事をするA。そんな姿を不覚にも“可愛い”と思ったことは口が裂けても言えない。
これはもう、完全にお開きの流れである。
何か言うなら、今しかない。このまま帰すのは、さすがにあかんやろ。――ちょっとは漢になれ。
阪本「A、」
「？」
阪本「もしもの話やけど。……やから、別に適当に聞いてくれてええねんけど、」
「うん？」
俺の言葉に、少し首を傾げるA。
その目は先ほどとは違い、しっかりと俺の目を捉えている。
阪本「ロングさんとニッ社だけやなくて……例えば滝音とかビスブラとか、他の同期もみんな人気者になって……ヒツジよりもマユリカの方が売れる未来があったとして」
「……うん、」
阪本「それでも俺……と中谷、は絶対Aの傍におるから。どんだけ売れても、それは絶対変わらへんから。お前だけ置いて行くとか、そんなん絶対せえへんから」
「……阪本だけじゃなくて中谷もおってくれんの？」
阪本「……コンビやから離れるわけにはいかんやろ。……って、なんちゅう顔してんねん」
「……なーんも、」
阪本「、っおい！どこ行くねん！」
「帰る！当たり前やろ！……ほら、阪本もはよ帰んで！」
かなり勇気を出して、自分とは思えない熱い言葉を言ってんけど。
我ながら渾身の一言を言えたと思って、内心ガッツポーズしててんけど。
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桃餅(プロフ) - 鈴さん» コメントありがとうございます！恐れ多すぎるお言葉、嬉しすぎて何度も読み返しました(;ω;)芸人さんのキャラは勿論、主人公のことにも触れていただき大変幸せです…！更新も遅く、完結までお時間がかかるかと思いますが、引き続きよろしくお願いします◎ (2023年2月11日 18時) (
レス) id: dee8621d9c (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - いつかくる完結の日までワクワクが止まりません！！ (2023年2月8日 23時) (レス) id: 2fbfb927f5 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - リアルな描写と主人公の人間味のある性格…こんな素晴らしい作品があるんでしょうか…感動しています。遅ばせながら作品を全部読ませていただきました。主人公に甘々なDさんとメンヘラ気味なさかよー、さすけのキャラが特に好きです！次の更新を楽しみにしています！ (2023年2月8日 23時) (レス) id: 2fbfb927f5 (このIDを非表示/違反報告)
桃餅(プロフ) - 名無さん» コメントありがとうございます！Dさん好きすぎて私の妄想多めで好き放題書かせてもらってるのですが(汗)そう言っていただけてとても安心しました><これからもDさんには活躍していただくので、引き続き読んでいただけると幸せです◎よろしくお願いします！ (2023年1月9日 21時) (レス) id: dee8621d9c (このIDを非表示/違反報告)
名無 - Dさんのお話が大好きです!!!図々しいのは承知の上ですが、これからもたくさんDさんのお話を書いてくださると嬉しいです!!(^^) (2023年1月8日 0時) (レス) id: b30af06092 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桃餅 | 作成日時：2022年10月7日 0時
