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私の隣の席はなんとイドンヒョクだった。ちょっと絶望したけれどきちんと話すと普通にいいやつ。家がどこにあるかはもう聞いてこないし、お昼のときの飲み物と引き換えにたまに宿題を写させてくれる。そして頭が悪そうな見た目をしているのに意外と賢いらしく、成績はいつも20番以内で面倒見がよくて、私はそんなイドンヒョクとすっかり仲良しになっていた。
「放課後カラオケ行かね？」
『いいって言われたらね』
「兄ちゃん相変わらず過保護なの？」
ブレザーにパーカーと言う校則違反の着こなしをしているドンヒョクは、ゲームの画面から目を離さず誘ってきた。兄ちゃんはたぶんドヨンさんのことだろう。兄ではないと言ったらまた追求されるだろうし、それが面倒だから『そうなんだよね』と返すと「まあお前危なっかしいもんな」って頭を撫でられた。
『そんなことないよ』
「あるね。ジェノに聞いてみるか？」
自分の名前が急に出て来た前の席のジェノは「急に絡んでこないで」とため息をついた。『うざがられてるよ』「それはお前だろ」「…どっちもなんだけど？」ジェノの中で私とドンヒョクが同等の位置にいるっぽいのは納得できなくて抗議をしようとしたら「鳴ってるけど」とドンヒョクが机に放置してあった私のスマホを顎で指した。
『もしもし』
《もしもしA？悪いんだけど、俺家の鍵忘れちゃって、申し訳ないんだけど俺より先に帰ったら開けっぱなしにしておいてくれない？》
『分かったあ』
《よろしく》
電話はマークからで、マークらしい内容のものだった。鍵を忘れたとしても家に誰かしらはいると思うんだけど、あの3人は私たちが学校に行っている間に休んでいるから起こすのは申し訳ないとか思ってるんだろうな。私が鍵を忘れたらためらいなくチャイムを鳴らすけれど。
「男の声したけど兄ちゃん？」
『のうちの1人』
「1人？」
『4人いる』
「だからだよ、なんとなく危なっかしいの」
『お兄ちゃんいることと関係ある？』
「大あり。手を掛けられて育てられてきた感じするもんな」
マークだけはお兄ちゃんっていうより友達に近いけれど、年齢的にはお兄ちゃんに当たるからカウントしてあげよう。さっきまで興味が無さそうにしていたジェノもドンヒョクの言葉に「それは分かるかも」と目を細めた。うーん、甘やかしてはくれるけれどどちらかといえば放任主義なんだけどなあ。
「お前がいなきゃ生きていけないってレベルのシスコンもいるんじゃねえの？」
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くるみ(プロフ) - とっても面白くて、すぐに読み切ってしまいました！続きを楽しみに待っています♡ (1月20日 18時) (
レス) @page50 id: 69d5710b46 (このIDを非表示/違反報告)
海(プロフ) - 過去一好きなお話でした！続編をお待ちしております^_^ (12月11日 1時) (レス) id: 62cc5adb96 (このIDを非表示/違反報告)
Lily - ほんとに面白いです、お話の作り方がとても素敵で、何度も見返してしまいます☺︎ (7月29日 23時) (レス) id: 530821bf39 (このIDを非表示/違反報告)
しちゃん(プロフ) - 展開も言葉の紡ぎ方も、私のドクストライクです♡こちらの作品すごくだいすきなので、この先の更新を楽しみにしています♡ (2024年6月21日 20時) (レス) id: a441c60bfa (このIDを非表示/違反報告)
cafe(プロフ) - ハラハラしつつも、日常の中に見えるクスッと感がたまらなく好きです！（個人的にドヨンの溢れ出る主人公への愛とジェヒョンの静かなシスコンの対比が大好物です笑）。筆者様のペースでこれからも更新頑張ってください！続きも楽しみにしています。 (2024年5月4日 18時) (レス) @page30 id: 509f3fa889 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴおん | 作成日時：2024年3月19日 8時
