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ガンッッ!!!
『いっ!?いった、いったぁぁぁぁぁ!』
目を開けるとそこには見慣れた白い天井。
ちゅんちゅんと聞こえる鳥のさえずり。
ぱちぱちと数回瞬きをした。
あれ?え?私の部屋…?
顔面に当たった何かを探すべく周りをキョロキョロと見回すと、フローリングの床の上には目覚まし時計が転がっていた。
……ちょっと待ってよ。ねぇ、まさか…。
『まさか、安室さんに告白される夢を見た…?』
カチカチカチと時計の針の進む音だけが部屋に響いた。
ちょっ、え?正気?
嘘でしょ。待って。落ち着いて。
何よ。どうして。どうしちゃったの私。
どうしてそんな夢を見たのよ。
すごく現実味のあるような雰囲気の夢だったじゃない。
夢なのにひどい。酷くない?
夢なら夢で、もっとハッピーにしてくれたらいいのに。
しかもその夢の中で、私は安室さんとキ……。
『うわああああああああああ』
叫びながら、ボフっとベットの上に倒れた。
違うわよ。未遂よ未遂。
そうよ、まだ触れてなかったもの。
大丈夫。落ち着くのよ。
いい歳してキスくらいで動揺してたらダメよ。
高校生じゃあるまいし。
あぁ、もうどうしてこんな夢を見たのかしら。
絶対あれよね。
クリスマスイブに調子に乗って透さんなんて言ったからよね。
『……でも、夢の中ならいっそのこと、キスしたかったかも』
って何言ってるのよ私は!!!
いや、好きよ?安室さんのことは好きよ?
分かってるわよ。それくらい。
でもだからって、夢にまで安室さんが出てくる?
普通出てこないわよ。……多分。
はぁ。とため息をつく。
…まぁ、うん。あるよね。そういうことも。
一周まわって落ち着いたわよ。
ところでこんなことをしているけど、今は一体何時かしら。
床の上に転がった目覚まし時計に手を伸ばす。
『……………………つくづく自分に呆れるわね』
時計の針がさしていたのは12時。
もうお昼じゃない。
仕事が休みだからってどれだけ寝てたのよ私。
なんだかお昼ご飯作るのがめんどくさいわね。
ポアロにはさっきの夢のせいで行きにくいし。
……久しぶりにあの家にでも行ってみようかしら。
あの人ならきっと煮込み料理をくれるわよ。
思い立ったが吉日で、自分の携帯に手を伸ばし、ある人の名前をタップした。
会うのは3週間ぶりくらいかしら。
元気にしてるといいけれど。
電話のコール音が切れて、相手が電話に出たのが分かった。
『もしもし。Aよ。急なんだけど___』
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はりねずみ。(プロフ) - 由羅さん» 神だなんてもったいないお言葉です……!ありがとうございます! (2020年3月15日 17時) (レス) id: f57cf1299c (このIDを非表示/違反報告)
由羅(プロフ) - 神、神ですね……神としかいいようがないです (2020年3月10日 14時) (レス) id: a829207c12 (このIDを非表示/違反報告)
はりねずみ。(プロフ) - 笑々さん» ありがとうございます!!笑っていただけて嬉しいです!私自身、そんな感じの会話が大好きなので、安室さんたちにもやってもらいました笑 ありがとうございます! (2019年10月10日 23時) (レス) id: 2649fb9203 (このIDを非表示/違反報告)
笑々(プロフ) - 名前を呼ばせるところで、早すぎだろなんか腹立つな は声をあげて笑いました笑 ありがとうございます笑 (2019年9月23日 10時) (レス) id: f052978bd7 (このIDを非表示/違反報告)
はりねずみ。(プロフ) - ここねさん» きゃー!ありがとうございます!!とても!すごく!本当に嬉しいです!!続編でも面白さとキュンキュンを追求してお話を進めれるように頑張りますね!これからもよろしくお願いします! (2019年5月12日 17時) (レス) id: 2649fb9203 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はりねずみ。 | 作成日時:2018年12月12日 7時