． ページ33
翔太の異変には気づきつつ、それでも必死に隠そうとする姿に涼太はあえて聞くことをしなかった。
いや、正確には出来なかった。
ほんとは助けたかった。
佐久間も同じ思いだった。
でも、出来なかった。
そのまま月日は流れ、3人は中学生になった。
佐久間と翔太が先に帰り、涼太が１人で帰ることになった日。
１人の先輩が涼太に声をかけたのがきっかけ。
『お前、藤堂？』
md「…そうですけど」
『なぁ、お前と翔太っていうやつ、双子じゃないってほんとか？』
その言葉に、涼太は目を見張った。
なぜ、そんなことが噂になるんだ、と。
『驚くってことは知らねぇってことか？…まぁ、いいや。藤堂ってところの息子って聞いたから
どんなやつかって思ったけど、弱そうだなお前。』
md「はい、？」
弱そう、そんな言葉を放たれた瞬間、彼の目に力が入る。
ふざけんな。
俺は翔太を守るために生きているんだ、と。
『おうおう、怖えな！(笑)さすがっていうかなんていうか。…喧嘩はしないで平和にいこうぜ。いきなりだけど、俺、白井さんって人に世話になってるんだ。…大ボスさんがあんたのこと気にしてた。もしなんかあったら場所教えるからいつでも来いよ』
先輩はそう笑って涼太の前を通っていった。
白井。
その人の名前をそっと心に刻んだ。
だが、それと同時に、
“俺と翔太が双子じゃない”という真偽を確かめたいと思う気持ちが大きくなりだしていた。
もし、俺らが双子じゃなかったら？
翔太はこれまで通り俺のそばにいてくれるのだろうか。
一緒の日に誕生日を祝えなくなるのだろうか。
それだけは嫌だな、と思春期が始まりだした彼はぼそっとつぶやいた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 265人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひーたん(プロフ) - 美紀さん» 美紀様いつもコメントありがとうございます！！更新頑張っていきますので、よろしくお願いいたします！！ (2021年1月31日 23時) (
レス) id: 734df04095 (このIDを非表示/違反報告)
美紀(プロフ) - SnowMan大好きです亮平君と翔太君と涼太君寄りのオール担当です最高です更新大変だと思います頑張ってください応援してますコロナウイルスに気をつけてくださいね (2021年1月15日 20時) (レス) id: 8204dae0fb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ひーたん | 作成日時：2021年1月14日 17時
