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「わっ、う、浮いた」
「ほら、できた」
花子くんは目を細めてにっこりと笑った。
「ふぇ、かわよい……」
私は一瞬にして花子くんの笑顔に目を奪われてしまった。すると、私の体はストンと地面に落ちていった。
「邪心のせいだ」
「私のショタを尊ぶ心を邪心とか言わないでください!」
「まぁまぁ、慣れれば(ミョウジ)も自由に浮けるようになるよ」
花子くんはそろそろ私のキャラにも慣れてきたのか、私の発言を適当に流せるようになっていた。正直、それが私には少し退屈だった。だから、私は追い討ちをかけようと動き出す。
「そっかぁ、練習でもしようかな。そういえば花子くん、1つ言いたいことが」
「ん? なに?」
花子くんはコテン、と首を傾げる。可愛すぎて死にそう。
「幽霊ポーズしながら浮いてるときの花子くんのお尻ってエッ___」
「ん? なに?」
「だから、花子くんのお尻がエッ___」
「ん? なに?」
食い気味に同じことを繰り返す花子くん。
「そんなに怒らないでくださいよ」
「別に怒ってないケド」
そう言いつつも、あくまでシリアスではない感じで怒っている花子くん。例えるなら、プリプリ怒っている感じだ。なにそれ可愛い。
「花子くんだってエ ッチな話好きでしょう?」
「だからって、俺のことを性的な目で見ないで。このヘンタイ」
私はフリーズした。脳内で繰り返される花子くんの言葉、『このヘンタイ』。
言ってやったぜ、みたいな顔をしている花子くんだったが、正直私には逆効果だった。
「煽ってる?」
「え……なんで?」
花子くんは大変困惑していた。それもそのはず、花子くんからしてみれば、ただ冗談交じりに私を非難しただけだったのだ。それだけなのに、当のショタコンときたら顔を赤くして興奮しているではないか。
「なにそれ……そんなこと言ってくれるなんて……私……私……変態おじさんになっちゃうじゃない!!」
私は我慢できずに女子トイレを飛び出した。
「落ち着いたら帰ってきますっっ!!」
私は死んでから見守る側だけでなく、言われる側の素晴らしさを知ったのだった。
後に私はこう語る。
『初めてにしては刺激が強すぎた。でも、とてもギュイィーーンって感じだった。何がとは言わないけど』
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シズ - 見ながら爆笑してしまいました(笑) 続き楽しみです (2022年8月22日 2時) (レス) @page46 id: 7fbee373af (このIDを非表示/違反報告)
被苦人(プロフ) - ニコさん» そう言って頂けて嬉しいです! 分かります! 土籠先生攻めいいですよね…ネタがあればまた書こうかなと思います! (2020年3月3日 7時) (レス) id: 2d39e952a2 (このIDを非表示/違反報告)
ニコ - 好きです!個人的には土籠先生攻めも結構好きです (2020年3月3日 2時) (レス) id: 40dba85962 (このIDを非表示/違反報告)
被苦人(プロフ) - 腐った人間さん» 自給自足の為に生み出したものなので、他の同士にも供給出来て嬉しいです! 正直この作品はノリだけが命なので、そう言って頂けて良かったです! 拙いですが、これからもお付き合い頂けると嬉しいです! (2020年3月1日 16時) (レス) id: 2d39e952a2 (このIDを非表示/違反報告)
腐った人間 - あ、好きですショタの供給ありがとうごさいます最高です()ノリがよくてすごく読みやすいです!これからも頑張ってください! (2020年3月1日 15時) (レス) id: a770919e54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:被苦人 | 作成日時:2020年2月10日 10時