。。。 ページ8
...
あれから二日で無事に退院することができた。
そして、いつも通り学校に行って。
いつも通り授業を受けて。
最近いつも通りになった道を歩いて。
いつも通り公園につく。
やはりそこにミケの姿はない。
寂しく佇むベンチが私の胸を強く刺激する。
私はゆっくりベンチに近づいた。
そして、その前にしゃがんでベンチの下から茶色い段ボール箱を引っ張り出した。
箱の中には乱暴に敷かれた毛布と、
私がミケに貸した折り畳み傘が入っていた。
綺麗に畳まれた傘は、実にミケらしいなと思った。
ぼたぼたと流れ落ちる雫が、公園の乾いた土に染みを作っていく。
私は傘を手に取り、握り締めた。
「ありがとう。ミケ」
fin.
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雪 - おーーなんかすごいです (2016年8月25日 17時) (レス) id: d885b7a670 (このIDを非表示/違反報告)
天宮叶(プロフ) - 読んでいくうちにとても引き込まれましました。全体的に透明感があって思わずうるっとしてしまいました。 (2016年2月27日 16時) (レス) id: ba642bc330 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:被苦人 | 作成日時:2015年7月20日 19時