逆刃刀の女【銀魂】

逆刃刀の女との見回り ページ31

沖田side

貴「おーきーたァア！！」

怒った顔で自分を見てくるAを見ながら、俺は走りだした。
さっき見たAの顔を思い出して思わず顔がニヤけてしまう。


あーおもしれェ。


初めて会った時から思っていたが、あいつは反応がおもしろい。コロコロと表情がかわるので最近はからかうのが沖田の楽しみになりつつあった。

あいつはサボりだと思っているらしいが実は違う。

会議の後、土方さんが俺を呼び止めた。

土「睦月には言ってないが、今回の事件と関わりがありそうなグループのアジトの情報を山崎がつかんだ。
総悟はそっちに向かってくれ。
……睦月には言うなよ。あいつ今日調子悪そうだったからな。たっく無理して倒れでもしたらこっちが困るんだよ。」

野郎の言うことを聞くのはムカつくが、確かに今日のAの様子はおかしかったので素直に命令に従ったまででさぁ。

………………ちょっと心配だったとか、そんな気持ちはない。絶対に。

そんなことを思っているとアジトに着いた。
いかにも怪しそうな倉庫だ。
足音をたてないように慎重に近づく。

そっと扉の隙間から中をのぞき見る。



…………………………………！？


しかしそこには何もなかった。

やっぱり偽の情報だったか。

チッと舌打ちをして、通信機で連絡をとる。

沖「土方さんどうやら偽の情報に踊されたみたいですぜ。」

土「あぁ。今山崎が本当のアジトを」

「キャアアア！！」

土方さんの声を遮るように聞こえた悲鳴。あまり大きく聞こえなかったことから、ここから少し遠い距離だ。

土「おい！？どうした？！」

…………………嫌な予感がする。
沖「あとで連絡しまさァ。」

沖田は胸騒ぎを感じつつ、再び走りだした。

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