エスクプスと選択 ページ34
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代表室と金色の文字で記された表札のかかった部屋の前で、深く息を吐く。
隣に並んだジホヒョンと目を合わせてから、ノックをして、重厚なドアに手をかけた。
「Aはどうだ」
俺とヒョンが部屋に入るや否や、代表はそう口にした。
部屋の中に漂う空気はどうも重い。ごくり、と唾を飲んだ。
「宿舎に戻って落ち着いている様子です。」
ジホヒョンがそう答える。
代表は、それを聞いて、ひとつ息を吐いた。
また部屋の空気が重くなった気がした。
「…記憶のほうは、どうなんだ」
重ねられた質問。
「…いまだに、思い出せてはいないようです。」
ヒョンがそう答えた。
喉が張り付くような感覚を覚えながら、言葉を絞り出す。
「代表、俺たちがどれだけ願おうが、Aが努力しようが、どうにかなるものじゃありません、だから…」
喉が渇いて仕方がない。代表は、俺を見て、視線を下に下ろした。
「それは分かっている。お前のことも、Aのことも、もちろん大切だ。急かしたいわけじゃない。
…それでも、いつまでも待ってくれるほど、甘い世界じゃないんだ。
既に組んであったスケジュールもあるし、契約していた企業からも催促が来てる。お金が絡む以上、Aが戻るまで待つ、なんてことは不可能だ。」
代表の言葉は、至極当然の事だった。自分でも十分に理解できるし、理解できるからこそ、ことの重大さがのしかかった。
「お前たちの選択を尊重したい。
…このままAなしでしばらく活動をするのか、今の状態のAをグループに戻すか、選択肢は二つだ。」
代表は、視線を落としたまま、そう告げた。
「三日やる。よく考えて、決めてほしい」
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ゆいか(プロフ) - ぴょんさん» ぴょんさま、コメント下さりありがとございます！思い出した…と思いきや、でした、笑まだ記憶を戻すには少し時間がかかりそうですので、暖かく見守っていただけたら嬉しいです笑こちらこそ読んでくださってありがとうございます♡ (2022年10月7日 0時) (
レス) @page44 id: ebc0952f7b (このIDを非表示/違反報告)
ぴょん(プロフ) - えー！！記憶思い出した！？！！面白いです！！更新ありがとうございます！！ (2022年9月29日 23時) (レス) @page39 id: 0051795449 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいか(プロフ) - なのこ5546さん» なのこさま、コメントくださりありがとうございます！すごく嬉しいお言葉ばかりで…大変励みになります、ありがとうございます（ ; ; ）これからも不定期にはなりますが更新頑張りますので是非また読みにいらしてください♡ (2022年9月23日 0時) (レス) id: ebc0952f7b (このIDを非表示/違反報告)
なのこ5546(プロフ) - コメント失礼します🙇♀️小説とっても面白いです！！紅一点がたくさんある中、主人公の記憶がなくなる設定はなかなか無いのでワクワクしながら読んでしまいました。更新楽しみにしておりますこれからも頑張って下さいっ！！ (2022年9月16日 12時) (レス) @page29 id: 88c8eec9ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆいか
| 作成日時：2022年8月23日 1時
