きっかけ ページ10
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授業が終わって、ノートやペンケースをまとめていると、
「あの、」
と後ろから声がした。
振り返るとディノくんが立っていて、
「すみません、僕うっかりちょっと眠ってしまって、ノートとってたら、少し貸してもらうことってできますか？」
と声をかけられた。
私は一瞬固まってから、
「あ、全然いいですよ」
と言ってノートを差し出した。
「ありがとう！写し終わったら返すから、連絡先だけ交換してもいいかな？」
そう言ってスマホを差し出すディノくんに、私も同じようにバッグからスマホを取り出した。
「遅れたけど、経営学部のイ ディノです。よろしく」
「経済学部のパクAです、こっちは…」
「同じく経済学部のチェ ジアです！」
「Aちゃんと、ジアちゃん。よろしく」
じゃあまた連絡するね、と言って私のノートを持って去っていったディノくん。
「…なんかAのことばっかり見てなかった？」
「私にノート貸してって言ってきたんだから、それはそうじゃない？」
「いや！あれはなんかAに気がある感じだった！だってノートなんておんなじ経営学部の子から貸してもらえるじゃん！なのにわざわざAに頼んだんだよ？席も近くに座ったし」
「席なんてたまたまだよ、ノートだって近くにいたから貸してもらっただけだろうし」
そう言っても納得せずでもでも…とまた話し始めるジアを宥めて、講義室から出る。
さっき話していたディノくんの顔を思い浮かべて、どこか懐かしいような、会ったことあるような気分になるのは何故だろう。
でも顔に見覚えがあるわけでもないし、なんというか、雰囲気に既視感を感じる。
「…でも、なんか気になるんだよね、ディノくん…」
「え！もしかしてAにも春がきた！？」
「いや、なんていうか…
どこかで会ったことあるような…そんな感じ」
「まぁ、おんなじ大学だし、入学したての頃とかにすれ違ってたかもよ？
あ、あと入試の時とか！」
なんて言うジアにそうかもな、なんて納得して。
「そういえばさ！近くにケーキ屋さんできたって！オープン記念で安いらしいんだけど、今日行かない？」
なんてジアが話し始めると、ディノくんのことはもう頭には無くなっていた。
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ゆいか(プロフ) - ノエルさん» ノエルさま、コメントありがとうございます💌嬉しいお言葉ありがとうございます🥲続きが気になると言っていただけると書いた甲斐があったなぁとすごく嬉しいです🥲不定期更新にはなりますがまた是非見にいらしてください♡ (5月14日 23時) (
レス) id: ebc0952f7b (このIDを非表示/違反報告)
ノエル(プロフ) - とっても先が気になります、いきなりのコメント失礼しました、更新頑張ってください！ (2023年4月9日 23時) (レス) @page49 id: a45be39e5a (このIDを非表示/違反報告)
ゆいか(プロフ) - こあらさん» こあらさま、コメントありがとうございます！不定期更新にはなるのですが、楽しんでいただけるように更新頑張りますのでまたぜひ見にきてやってください（ ; ; ） (2022年9月16日 1時) (レス) id: ebc0952f7b (このIDを非表示/違反報告)
ゆいか(プロフ) - りなさん» りなさま、コメントくださりありがとうございます（ ; ; ）自分の妄想の詰まりまくった設定なのですが、そう言っていただけると凄く嬉しいです！これからも不定期にはなりますが更新していくのでまたぜひ見てやってください！ (2022年9月16日 1時) (レス) id: ebc0952f7b (このIDを非表示/違反報告)
こあら(プロフ) - 更新楽しみにしてます！！！！！！！！！ (2022年9月13日 22時) (レス) @page30 id: f22e255f37 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆいか
| 作成日時：2022年7月17日 23時
