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2体の魔物は一心同体。

片方が攻撃されれば、片方が力を使って場所を入れ替える。

そうする事で攻撃を受け流していた。

となると2体の魔物を倒す方法は。





ケイ「ダイキ!2体同時だ!同時に攻撃して倒さないと倒れない」

ダイキ「はあ?2体同時なんで難しいだろ」

ケイ(ダイキの言うとおりだ。どうする?)

ちらりと涼介の方に視線を向ければ、顔面蒼白に冷や汗、肩呼吸を繰り返している。

何とか気を失ってはいないが目の焦点が合っていない。



ケイ「最悪な状況だな」



ぼそりと呟いたケイの言葉は侑李にも届いていた。

侑李(全部僕のせいだ)

あの時僕が涼介達を追いかけていなかったら。

クラスの男子に魔物の事を話さなかったら。

魔物を探そうとしなかったら。

後悔だけが侑李を襲った。




『大変って誰が言ったの?』


『退治出来る奴が1人しかいなかったらどうなる?』


『もし、魔物の存在を知ったら、安心して暮らせない。魔物に怯える日々なんて嫌だろ』



甦る涼介とケイの言葉。



『俺は大変だなんで思った事は一度もない』


『俺にはダイちゃんとケイがいる。ちっとも嫌じゃないから』



侑李(僕は涼介が普通じゃないって知った時、怖いとも離れたいとも思わなかった。寧ろ支えになりたいと思った。これは本当。でも……)

痛みと闘っている涼介を見ると戦うというのはこういう事なんだと知る。

戦えばケガをする確率は高くなる。

もっと言えば命を落とす可能性だってある。

戦いでケガをしても、命を落としたとしても誰も労ってはくれない。

たった1人の精霊術師を逆に責めるだろう。

魔物の存在を知っている人達はこれから誰が魔物と戦うんだ……と。

魔物の存在を知らない人達は命を落とした事に無関心か同情のいずれかを思うだろう。

侑李(ああ。そうか。僕は同情していたんだ。戦っている君に)

そんな思いで何処か他人事のように。

それを涼介の為と思って。

だから、自分がバカにされたのは涼介のせいだと思った。

今回の戦いだって、自分が巻き込まれたのではない。

巻き込まれたのは涼介達の方。

自分から魔物に近付かなければ、涼介はこんなケガをする事もなかった。

侑李(勘違いも甚だしい。最低だ。僕は))





痛みと闘い、気を失わないように耐えている涼介。

涼介の痛みを体で感じ、息を切らしながら戦っているダイキとケイ。

同情なんかじゃない。

自分のエゴの為なんかじゃない。



今度こそーーー。

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作品ジャンル:タレント
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hina(プロフ) - 霙(みぞれ)さん» そう言って頂けると凄く嬉しいです。有難うございます。 (2020年1月30日 21時) (レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)
霙(みぞれ)(プロフ) - 本当に好きすぎます…!!これからも楽しみにしてますね! (2020年1月29日 15時) (レス) id: 85d5651a75 (このIDを非表示/違反報告)
hina(プロフ) - NMダイキング担さん» おめでとうございます。こちらこそいつも読んで頂いて有難うございます。 (2020年1月5日 21時) (レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)
NMダイキング担 - あけましておめでとうございます!今年もよろしくお願いいたしますm(__)mお大事にしてください (2020年1月5日 11時) (レス) id: 238f9174c4 (このIDを非表示/違反報告)
hina(プロフ) - JUMPLOVEさん» おめでとうございます。こちらの方がお願いします。いつも、有難うございます。 (2020年1月2日 21時) (レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:hina | 作成日時:2019年12月7日 21時

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