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裕翔「な……にを言っ…てる……の?」
涼介「相原さんは脳に…」
裕翔「嘘だ!そんな…」
修也「本当なんだ。2週間程前に見つかったんだ。優衣はあと1年もたないかもしれない。そう宣告も受けた」
裕翔「……んで。何でそんな大事なこと言ってくれなかったんだ!」
修也「言えるわけないだろう!結婚も決まって、式場も予約して、招待状も作って、さあ皆に配ろうって時に優衣の腫瘍が見つかって、死の宣告を受けて」
修也の瞳から涙が流れていく。
修也「たった2週間で心の整理なんてつくはずがない。そんな気持ちの状態で……何を言えと言うんだ」
裕翔「………ごめん……なさい」
ヒカル「裕翔……」
修也「涼介君」
涼介「はい」
修也「確かに以前、優衣は生きようとしていた。でも、今は違うんだね」
涼介「……はい。今は……魔物に取り憑かれて苦しい思いをしてる」
修也「そうか……」
修也は涙を流しながら、目を閉じる。
少しずつ、涙の量が減ってくると修也は静かに瞳を開けた。
修也「だったら、優衣を成仏させてやってくれ」
裕翔の体がピクリと反応する。
それに気付いたヒカルが静かに声を掛けた。
ヒカル「裕翔。始めに決めたとおりでいいな」
裕翔の中に優衣との思い出が走馬灯のように流れ込んできた。
幼い時から一緒に遊んだ記憶。
喧嘩をして優衣を傷付けてしまった記憶。
優衣から彼氏を紹介された記憶。
溜まっていた涙が頬を伝って流れた。
裕翔「うん」
ダイキ「ケイ。涼介を任せた」
今にも倒れそうな涼介をケイに委ねるとゆっくりと立ち上がった。
同じようにヒカルも裕翔を修也に預けて立ち上がる。
ダイキ「ヒカル。俺が必ず、隙を作る」
ヒカル「分かった。俺は必ず、相原さんを捕らえる」
お互い頷くと2人は左右に別れて駆け出した。
ダイキとヒカルが戦う様子を遠くから見ている5人。
涼介は近くにいる修也の横顔を見た。
涼介「堀池さん」
突然、声を掛けられた修也は返事をしないまま、顔だけを涼介に向けた。
涼介「相原さんは堀池さんと生きたかった。あれを受け入れれば生きる事が出来る。そう……感じて、受け入れてしまった。それが魔物と知らずに……」
涼介(本当は感じたんじゃないのだけど)
実際に涼介が見た光景では優衣は誰かに薬みたいなものを受け取って飲んでいた。
「これを飲めば生きられる」と言われて。
でも、今はその事は言わない方がいいと考え、表現を変えた。
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hina(プロフ) - JUMPLOVEさん» お久しぶりですね。まあ、2歳なので……。覚えてるのは難しいでしょうね(笑) (2019年11月22日 20時) (レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)
JUMPLOVE - お久しぶりです!!…涼介はダイキとの契約の時のこと覚えてないんですね 笑 続き楽しみにしてます♪ (2019年11月22日 0時) (レス) id: f4e667ae46 (このIDを非表示/違反報告)
hina(プロフ) - NMダイキング担さん» すみません。返事を返していない事に気付きました。もう少し、物語は続くのでお付き合い下さい。 (2019年11月11日 20時) (レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)
NMダイキング担 - これからどうなるのか、気になり過ぎます!!!! (2019年10月19日 0時) (レス) id: 238f9174c4 (このIDを非表示/違反報告)
hina(プロフ) - JUMPLOVEさん» すっごく伝わります。ただ、コメント忘れても大丈夫です。楽しんでくださってると思うだけでも嬉しいですから。本当に有難うございます。 (2019年10月17日 21時) (レス) id: 3a7570e4ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:hina | 作成日時:2019年9月6日 20時