第9章 1 ページ11
崖の下にある小さな洞窟。
全身を雨で濡らし、寒さで膝を抱えた青年が体を震わせていた。
涼介「何で……こんなことになったんだろう」
更に体を小さくして、青年−涼介は言葉をこぼした。
事のおこりはダイキとケイの3人で買い物に行く道でたまたま魔物と遭遇した。
魔物を見つけてしまったからには被害が大きくなる前に倒さなければいけないと戦いに挑んだ。
ところが遭遇した魔物はすばしっこく、開放をする前に逃げられてしまったのだ。
あまりの速さに人間の足では追い付けず、小人サイズのダイキに後を追わせて、緊急信号を頼りに涼介とケイが追いかけた。
ダイキと魔物が着いた場所は森の中で魔物は木々の間を飛び交いながら、ダイキの攻撃を避けていた。
ダイキ「あー！！苛つく！」
木の葉っぱが邪魔で魔物は見え隠れし、攻撃は当たらずでダイキのイライラ度は最高潮に達していた。
遂には「ここら一帯燃やしてやろうか」と言う始末。
そこへダイキの後頭部に硬いものが飛んできた。
ダイキ「痛て！」
ズキズキと痛む頭を抱えながら振り向くとそこには追い付いた涼介とケイが息を切らして立っていた。
ふと下を向くとダイキの足元に氷の塊。
ダイキ「何しやがる！氷は痛いだろ！」
ケイ「バカか！森を火事にする気か！」
ダイキ「そんな事言ったって、あいつすばしっこくて攻撃が当たらないんだぜ」
ケイ「だからって燃やすな。涼介。開放！」
涼介「おう」
ダイキ「よっしゃあ！これで思う存分、炎が扱える！」
今までのうっぷんを晴らすかのようにダイキは炎を撒き散らした。
目の前に炎の海と化した森が広がる。
涼介「いくら異空間とはいえ、これは…」
ケイ「暑い。実に暑い。終わったら氷漬けにしてやる」
だらだらと汗を流しながら、ダイキへの愚痴をこぼす。
水の属性であるケイにとって暑さは天敵だ。
一方、涼介はケイ程ではないが額に汗を浮かべながら、戦いが終わった後の2人を想像して苦笑していた。
炎の海は当然、魔物の逃げ場を無くし、その体を包んだ。
事が終わり、現実世界に戻ってくると早速、ケイがダイキに対して文句を浴びせる。
当然、ダイキも反論。
始まってしまった口ケンカにため息を落としつつ、どうしたものかと考えていると涼介の瞳に逃げ去る人影が映った。
直後、涼介の足は人影を追って走り出していた。
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hina(プロフ) - JUMPLOVEさん» お久しぶりですね。まあ、2歳なので……。覚えてるのは難しいでしょうね(笑) (2019年11月22日 20時) (
レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)
JUMPLOVE - お久しぶりです！！…涼介はダイキとの契約の時のこと覚えてないんですね 笑 続き楽しみにしてます♪ (2019年11月22日 0時) (レス) id: f4e667ae46 (このIDを非表示/違反報告)
hina(プロフ) - NMダイキング担さん» すみません。返事を返していない事に気付きました。もう少し、物語は続くのでお付き合い下さい。 (2019年11月11日 20時) (レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)
NMダイキング担 - これからどうなるのか、気になり過ぎます！！！！ (2019年10月19日 0時) (レス) id: 238f9174c4 (このIDを非表示/違反報告)
hina(プロフ) - JUMPLOVEさん» すっごく伝わります。ただ、コメント忘れても大丈夫です。楽しんでくださってると思うだけでも嬉しいですから。本当に有難うございます。 (2019年10月17日 21時) (レス) id: 3a7570e4ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：hina | 作成日時：2019年9月6日 20時
