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▽ ページ10
次は、宝塚さんの番だ
バンッ！「調子に乗んな！お前が今やってることは公務執行妨害になんねんぞ！どこで調べたんや？その情報」
「確か情報工学部だったね？桑原太郎は。あんたと太郎は大学時代、同じ演劇サークルで付き合っていた。そうだね？だけど、太郎が突然「俺は浪速のビル・ゲイツになるんや！」と言い置いてアメリカに渡った。」
「夢しかないような男やった」
「それからは音信不通。待ちきれないあなたには、他に彼氏ができた。間違いないね？」
「寂しかったんや…ってちょっとすごい情報やな！で、太郎は？」
「観光ビザが切れた太郎は、そのまま世界放浪の旅へ。で10年後、帰国。何をやっても長続きせず、今は大阪で駐車場の誘導係をやっている。浪速のビルのゲート付近で赤い棒を振って楽しそうに誘導してるよ」
「ビルのゲートには近づけたんか、なら良かった」
ーーー
『ビル・ゲイツになりたくてビルのゲート…？』
「フッ なんの話だ！？」
「ダメだこりゃ」
宝塚さんは太郎の今を知ることができ満足そうに取調室を出た
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作者名：mata.nab | 作成日時：2019年11月28日 14時
