とおむっつ ページ16
「A、金具留めてもらってもいいスか?」
「いつも自分で留めてるのに、何で?」
「いや、Aがいなくなりそうで、少し」
「いなくならないよ。多分」
「それならいいんスけど。じゃ、行ってきまス」
「行ってらっしゃい」
正直なところ、私がいなくならない保証なんて、たったひとつもなかった。
この世界は、確率の世界。奇跡だとか幻だとか、全部皮を剥がせばただの数字の羅列になる。
私はたまたま、その数字に当てはまってきただけ。
だから、いつ死んだっておかしくない。
心の中で少し期待をしている私が、馬鹿馬鹿しくて、反吐が出そうだった。
私も、向かわなきゃ。
御前試合の行われる場所までは少し時間がかかる。
それまで生きていられますように。
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猫谷川 - はい。ありがとうございます。 (2018年10月28日 15時) (レス) id: 3fcb13ae47 (このIDを非表示/違反報告)
硝子体(プロフ) - 猫谷川さん» ありがとうございます! 子供の性別は特に決めてはいないので、脳内補完してもらえればと。気ままに書いてみたりしますので、またお会いできれば、そのときに。 (2018年10月28日 15時) (レス) id: 63db8499a6 (このIDを非表示/違反報告)
猫谷川 - ありがとうございます!ゆう君?ゆうちゃん?も出てきてくれて良かったです。やっぱりいいですね! (2018年10月28日 14時) (レス) id: 3fcb13ae47 (このIDを非表示/違反報告)
硝子体(プロフ) - 猫谷川さん» 了解しました! 少しだけお待ちください! (2018年10月28日 7時) (レス) id: 63db8499a6 (このIDを非表示/違反報告)
猫谷川 - ではいいですか?その、もし元気だったらと考えてしまい泣いてしまったので勘九郎さんと幸せなところを読みたいです。 (2018年10月28日 2時) (レス) id: 3fcb13ae47 (このIDを非表示/違反報告)
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