だって年上だもの:2 ページ3
「…コホン、
一体何の話でしょうかね。
クソひ…フランシス二等兵」
「俺は大尉だっつの!…A、久しぶり」
金色の髪をなびかせて家にやってきたのは、
フランシス・ボヌフォワ大尉。国家警察兼軍人。
そして、私の『盗み』の師匠でもある。
「お久しぶりです、師匠。
貴方が来たということは…」
「そ。ここも嗅ぎ分けられてるよ、国に」
この人はずっと怪盗をやってきたが、
いつのまにか軍人になり、さらには国家警察まで
やっていた。
「まあ俺としてはね?
眉毛はともかく、Aを逮捕なんてしたくないし。
そもそも怪盗捕まえたって、
大した報酬じゃないしね〜」
そう。この人の動く基準はお金。
怪盗は稼ぎが少ない。だからやめた。
こうして働いてても、
金にならない無駄なことはしない。
つまるところ、クズである。
「…」
「なんでA黙ってるの!?せっかく忠告しにきてあげたのにな〜。
俺の気まぐれで捕まえちゃうかもよ?」
「メルシー、師匠。お礼はまたあとで」
「うんうん、やっぱ相変わらず物分かりがいいね〜
Aは。誰かさんと違って♪」
隣で敵意むき出しの某眉毛さん。
「…それで?あとは何を聞きたいのかな?」
「貴方も察しがいいですね、変わらず」
「伊達に怪盗やってなかったからね、ってうわっ」
ピースサインをつくっておどけてみせる師匠。
それに噛み付こうとするボディーガード。
この二人は犬猿の中で、特にアーサーは私を育てた人がフランシスさんであることを本当に許せないらしい。
「じゃあお聞きしますね。
稲荷の札は、一体誰が守っているのですか?」
「んー、それはね〜。
…署で教えたげる♪」
がちゃん。
「!」
背後から手錠。
もくもくと煙が充満する。
「A様っ!」
アーサーの声が聞こえる。
「まさか本当にここの家だったとはね。誰かさんに感謝しなくちゃ。
それはそうと、
お前もまだまだ青いなあ、A。
年下のボディーガードに守られてる上に、
こんなに易々と心を開いてくれちゃって。
…いつか、そいつに喰われるよ?」
42人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
奏理奈(プロフ) - 元気そうで良かったです(*^^*)次の更新を楽しみにしてます! (2017年12月29日 18時) (レス) id: ea9afaeba3 (このIDを非表示/違反報告)
とと(プロフ) - 奏理奈さん» ありがとうございます!忙しいのですがなんとか時間を作って来れています(っ´ω`c)コメントありがとうございます〜! 奏理奈さまもお体に気をつけてくださいませ〜(*´`) (2017年12月29日 0時) (レス) id: c40f552dcf (このIDを非表示/違反報告)
奏理奈(プロフ) - 最近更新早いですね!嬉しいけどお身体にきおつけてください(*^^*)ここで止められると続きめっちゃ気になります! (2017年12月28日 18時) (レス) id: ea9afaeba3 (このIDを非表示/違反報告)
奏理奈(プロフ) - 久しぶりにアーサーメインですね!ルート導入による先のてんかいが楽しみです!更新頑張ってください(*^^*) (2017年12月27日 20時) (レス) id: ea9afaeba3 (このIDを非表示/違反報告)
とと(プロフ) - めりかなさん» アーサー「おかえりなさいませ、主。こんな時間まで夜更かしして…私と過ごすのを待っていたのですか?ああ、プレゼントはいつもの3倍の賃金で結構ですよ。二人きりで、良いクリスマスにしましょうね?」 (2017年12月25日 0時) (レス) id: c40f552dcf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:とと | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/hometotop/
作成日時:2017年10月3日 0時