検索窓
今日:1 hit、昨日:10 hit、合計:15,477 hit

第75話 よそ見しないで ページ25







良い感じにセットしてもらった髪の毛と、普段よりちょっぴり短いスカート。

この日のために買った、淡いコーラルピンクのリップは、落ちませんように…って、念入りに。


気づいてくれるといいな。

気恥ずかしいけど、可愛いって思われたい。



今日は、うちの生徒だけじゃなくて、他校の生徒も来る特別な日。

その中のたくさんの女の子たちが何を目当てで来てるかは、一目瞭然で。


その子たちが、修也を放っておくわけがないよなぁと、思うと眉間に皺が寄る。

そんな場面、いくつも見てきたから。ちょっと心配っていうか、正直やめてくれって感じだし。


だから、よそ見しないでって意味も込めて、気合を入れた。



修也の心の中にいていいのは、私だけ。

邪魔しないで。


て、ちょっと強気すぎるかも。







「豪炎寺くんのクラスは何やるの?」


秋がクレープ片手に、私をちらりと見た。


「教室で何かするとは聞いてるけど、詳しくは知らないんだよね」


修也に聞いてもそれ以上は教えてくれなかったしと、付け足すと、秋は『へ〜』って変な顔した。


「ふふ、なんなのその顔」


「いやぁ、教えないってことはさ、Aに知られたくない理由でもあるんじゃないかと思って」


「えぇ?何それ、どういうこと」


「まあ、とりあえず行ってみようよ。今日の可愛く仕上げたAのお披露目も兼ねて」


「やめてよ、恥ずかしいなぁ」

第76話 人集りの向こう→←第74話 真夏のイベント



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (30 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
86人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:pomme | 作成日時:2021年3月22日 10時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。