第11話 詰められる ページ11
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「二人で飴ちゃん分け合ってましたって?そういうこと?」
「ごめんなさい」
「すまん」
秋が『はぁ』と、深〜いため息をついた。
秋に引っ張られて、寄った近くのカフェのテーブル席。
豪炎寺くんと横並びで小さくなって、向かい側にいる秋に平謝りしている最中。
何で私まで……。
「A」
「はい」
顔を上げると、秋がわっるい表情で、『Aが豪炎寺くんに戻れって言うこともできたよね?』って……。
うっ……。その通りすぎて何も言えない。だから、謝罪の印として、テーブルに頭を擦り付けた。
「まっ、悪いのは豪炎寺くんだから。豪炎寺くん、明日の部活は覚悟しといてよ?」
ゾクリと背筋が凍えるほどの笑みを浮かべる秋。
うわぁ。豪炎寺くんの顔がひきつってる……。
頑張れとしか言えない。ほんと、頑張れ。豪炎寺くん。
責めるなら、過去の自分を責めてね。私じゃなくて。
『私、お手洗い行ってくるね』と、秋が立ち去った途端、豪炎寺くんとほとんど同じタイミングでため息をついた。
「豪炎寺くん、明日、頑張ってね……」
「……ああ」
豪炎寺くんは明日何が起こるのか悟った様子で、天井を見上げている。
その背中を慰めるように擦ると、『明日、抜け出してAのところに行ってもいいか?』とか、言い始めた。
「それは、本気でやめといた方がいいと思う」
『だよなぁ』と項垂れる豪炎寺くん。
かわいそうな子猫みたい。
途端にギューッと抱きしめたくなったけど、それはマズいから、もう一度背中を擦った。
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pomme(プロフ) - 豪炎寺修也推しさん» いつもありがとうございます!ゆるゆる頑張ります(^v^) (2020年4月24日 23時) (レス) id: d65527bd76 (このIDを非表示/違反報告)
豪炎寺修也推し - 真っ赤な空の下でから来ました。ここまで読んだだけでわくわくどきどきが止まりません!pommeさんのペースで頑張って下さい! (2020年4月24日 20時) (レス) id: e2e58e1092 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:pomme | 作成日時:2020年4月19日 10時