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第37話 不穏な雰囲気 ページ37

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「Aちゃ〜ん。そこの荷物片付けといてくれる?」


「はーい、了解です!」

ユウさんは手が離せないようで、首だけこっちに向けて、また作業に戻ってしまった。


荷物ってこれのことだよね…。

目の前の床に積み上がったダンボール。中を見ると、手提げ袋にラッピング用の包装紙、ユウさんがいつも挿れてるコーヒーの粉まで、いろんなものが詰まっていた。


こりゃ、時間がかかりそうだ。


エプロンの紐をぎゅっと締めて、気合を入れ直す。



よし、やるか。







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「ふぅ」


半分くらい片付けたのかな。けっこうな重労働。私一人でやるには、量が多すぎるよ。


本棚の横の椅子に座って、ふと外を見ると、アヤがいた。

え、何でいるの…。

私がここで働いてるって、豪炎寺くんから聞いてたのかな。


一瞬、ざらざらした胸騒ぎを感じた。




こっちを振り向いた彼女と目が合って、反射的に目を逸らした。

もう一度彼女の方を見ると、まだそこにいて、私をじっと見つめて意味深な笑みを浮かべていた。


そして、口パクで何か言ってどこかに消えた。


何なの?怖い。何て言ったの?




今さら私に何の用があるんだろう。

豪炎寺くんと別れたなら、なおさら私とは関係がないはず。それなのに、彼女はわざわざ会いに来た。

その裏に隠された意味を考えていたら、片付けるのに予想よりもたくさん時間がかかってしまった。

第38話 原因→←第36話 夕暮れどき



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pomme(プロフ) - なの。」さん» うわああ、ありがとうございます……!!作ってよかったって思えました(;_;) (2020年4月1日 23時) (レス) id: 8b0e929018 (このIDを非表示/違反報告)
なの。」(プロフ) - こんな素晴らしい作品を生み出してくれてありがとうございます.........!!尊すぎて何て言ったらいいのか分からないのですが、もう、好きです(語彙力)更新本当にお疲れさまでした!! (2020年4月1日 19時) (レス) id: f8911c1a4d (このIDを非表示/違反報告)
pomme(プロフ) - 豪炎寺修也推しさん» いつもコメントありがとうございます!たしかに、豪炎寺さんなら対抗できそうな予感……。楽しみます!(^o^)! (2020年3月29日 21時) (レス) id: bbbf9b9cb5 (このIDを非表示/違反報告)
豪炎寺修也推し - pommeさん» 完結おめでとうございます!とても楽しく読ませていただきました!この主人公ちゃんの優しさと言ったら敵うものはありませんね!あ、豪炎寺がいたか…←お疲れ様でした、あつ森楽しんでください! (2020年3月29日 20時) (レス) id: e2e58e1092 (このIDを非表示/違反報告)
pomme(プロフ) - イナイレ大好き人間さん» ありがとうございます!私はあつ森に時を吸われるクソ人間です(適当) (2020年3月29日 12時) (レス) id: bbbf9b9cb5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:pomme | 作成日時:2020年1月12日 1時

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