第3話 空っぽ ページ3
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たくさんの荷物を持ったまま、なんとか鍵を開けた。
ただいま、と声を出してみたものの、もちろん返事はない。
目の前に広がるのはしんと静まり返った真っ暗な闇で、ふと、自分は本当に一人なんだと悟った。
途端に涙が止めどなく溢れてきて、靴を履いたまま玄関に座り込んで、泣いた。
今まで我慢して、蓄え続けてきたものが、堰を切ったように溢れだした。
ハンカチを取り出して気づく。お母さんが入学祝いにくれたやつだ。お母さんが好きだった柔軟剤の香り。
いつもは気にもとめていない些細なことが、キシキシ痛む心を刺激する。
お母さんと二人でいるときよりも、はるかに、この家は大きく感じた。
寂しいよ。私を置いていかないで。
そんな言葉が、だだっ広い玄関にぽつりとこぼれ落ちた。
玄関から這い出ても、ソファに座っても、お風呂に入っても、ベッドに寝転がっても、涙は取れなかった。
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もうダメだと思っていても、当たり前の顔をして朝はやってきた。
そして、ちゃんとお腹が空いていた。
空っぽの胃にインスタントのポタージュスープが染み渡る。
泣きはらした目の周りは、涙が乾いてパリパリになっていた。
お母さんが残してくれたお金と、この家。そのおかげで、たぶん自分が働くようになるまでは何一つ不自由なく暮らせる。
暮らせるけど、暮らしていけるんだろうけど、一人じゃ寂しいよ。
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pomme(プロフ) - なの。」さん» うわああ、ありがとうございます……!!作ってよかったって思えました(;_;) (2020年4月1日 23時) (レス) id: 8b0e929018 (このIDを非表示/違反報告)
なの。」(プロフ) - こんな素晴らしい作品を生み出してくれてありがとうございます.........!!尊すぎて何て言ったらいいのか分からないのですが、もう、好きです(語彙力)更新本当にお疲れさまでした!! (2020年4月1日 19時) (レス) id: f8911c1a4d (このIDを非表示/違反報告)
pomme(プロフ) - 豪炎寺修也推しさん» いつもコメントありがとうございます!たしかに、豪炎寺さんなら対抗できそうな予感……。楽しみます!(^o^)! (2020年3月29日 21時) (レス) id: bbbf9b9cb5 (このIDを非表示/違反報告)
豪炎寺修也推し - pommeさん» 完結おめでとうございます!とても楽しく読ませていただきました!この主人公ちゃんの優しさと言ったら敵うものはありませんね!あ、豪炎寺がいたか…←お疲れ様でした、あつ森楽しんでください! (2020年3月29日 20時) (レス) id: e2e58e1092 (このIDを非表示/違反報告)
pomme(プロフ) - イナイレ大好き人間さん» ありがとうございます!私はあつ森に時を吸われるクソ人間です(適当) (2020年3月29日 12時) (レス) id: bbbf9b9cb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:pomme | 作成日時:2020年1月12日 1時