第42話 手と手を繋いで ページ42
．
「待って」
豪炎寺くんは、私の手を強く握った。
……何で止めるの。
私には、これ以上ここにいる意味が無い。いたって、この子に何か言われるだけだ。
そう訴えるように、豪炎寺くんの目を見た。
するとやけに真剣な表情で、『先輩、大丈夫だから。俺の側にいてください』って君は頷く。
何で？何も大丈夫じゃないよ。
全然わかんない。
だけど、何一つわかんないままだけど、この場から離れちゃダメな気がした。
ブワッと一瞬、強い風が吹いた。
反射的に目を閉じた。
私たちの間を流れる奇妙な沈黙。それを割るように、豪炎寺くんが口を開いた。
「この人は……、A先輩は…」
豪炎寺くんがチラリと私を見る。
そしてもう一度、私の右手を強く握った。
「…先輩は、俺の好きな人だ。だから、もうこれ以上俺たちに関わらないでくれ。迷惑だ」
「えっ……」
私の声とあの子の驚いた声が重なる。
「えっ、豪炎寺くん…？な、何言ってんの…」
バクバクとありえないくらい暴れる心臓。胃がぐるぐるする。
なんか頭もふわふわする。
今、何て……。
悪い冗談ならやめてよね……？
「先輩、行きますよ」
「えっ、ちょっと」
あの子を一人にして、私たちは走った。
まるで逃げるみたいに。
時々顔を見合わせると、恥ずかしいような何とも言えない表情で君が笑うから、私も同じように笑った。
胸の奥が痛くて、暖かくて、ちょっとくすぐったい。
そわそわするような柔らかなトキメキ。
繋いだ手を握り返して、また笑った。
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pomme(プロフ) - 雪華さん» 高評価ありがとうございます！ごめんなさい…そのあたり詳しくないです（ ; ; ） (2021年3月18日 20時) (
レス) id: 13950c2c2a (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - 高評価しました!東方は知ってます？私は東方の霊夢・チルノ・大妖精・魔理紗は大好きです! (2021年3月18日 9時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
pomme(プロフ) - 星猫さん» 知ってるアニメ……？何ですかねぇ。メジャーどころはほとんど知ってるんじゃないかな〜と思います。イナイレはもちろん好きですし、あとは呪術とか金カムも好きです〜！ (2021年3月9日 20時) (レス) id: 7207ce4c56 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 知ってるアニメは何ですか？ (2021年3月9日 16時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：pomme | 作成日時：2020年12月31日 5時
