第59話 最高到達点 ページ10
．
『おじゃまします……？』と、恐る恐る入口の扉を開けた。
「おぉ、来たか。A、そこ座れ」
鵜飼コーチが片手を上げて合図する。“そこ”と言われた場所に目を向けると、姿勢を正してきちんと座ってる影山くんがいた。
何で…？
呼ばれた理由もわからないし、この状況が何なのかもよく読めないまま、とりあえず座った。
「じゃあ、Aも来たとこだし、本題に入る」
鵜飼コーチはそう切り出し、速攻における、テンポの話を始めた。
話を聞いてくうちに、だんだん状況が飲み込めた。
日向が自ら決めたいという、速攻。今までの変人速攻とは違う、新たな連携。
それを実現するためには、日向側の改善だけでなく、影山くんが上げるトスへのアプローチも必要だということだ。
「いいか、まず、お前の変人速攻の時のトスは、スパイカーの打点を通過するトスだ」
そう言い、手元のホワイトボードで図解してくれる。
「でも、そこを止めるんだよ。打点のところで」
コーチがガバッと顔を上げた。
打点のところで止める……なるほど。と思って影山くんの方にチラリと目をやると、おなじみの激渋顔で首を傾げていた。
思わず笑うと、鵜飼コーチが眉を下げながら、『Aはわかるよな…？』と苦笑いした。
「はい。何となくですけど……、打点のところで止めるってことは、影山くんの上げたトスの最高到達点が、日向の最高打点になるように……？」
「ああ、その通りだ。最高打点イコール、ボールの最高到達点。今までみたいに、勢いそのまま通り過ぎるんじゃなく、スパイカーの打点付近で勢いを……」
「殺す」
影山くんがそう言うと、鵜飼コーチはニカッと笑った。
最高打点でボールの勢いを殺す。
しかも、ワンパターンじゃなく、いろんな方向にボールを上げる。
そして、鵜飼コーチは、『難しさは、今までの非じゃねぇ』とそれがいかに高度なことか、念を押すように言った。
「できるか？」
コーチの問いに、影山くんは、『やってみせます』と清々しいくらいかっこよく宣言した。
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pomme(プロフ) - riさん» ありがとうございます〜！！🫶🏻 (2022年5月21日 16時) (
レス) id: 13950c2c2a (このIDを非表示/違反報告)
ri(プロフ) - 最高でした〜〜🥲💗💗💗 (2022年5月21日 10時) (レス) @page50 id: d86ac26d68 (このIDを非表示/違反報告)
pomme(プロフ) - 黒猫。さん» いつもありがとうございます！！！黒猫さんの熱超ヤバいし、嬉しすぎるし、ありがたいしで狂っちゃう！もうほんと、マジありがとうございます🫶🏻🫶🏻頑張ります〜！ (2022年5月6日 20時) (レス) id: 13950c2c2a (このIDを非表示/違反報告)
黒猫。(プロフ) - うわああああ!!…わあ。語彙力吹っ飛びました!!もう！好き！コメ欄が黒猫ばっかになってすみません本当に！愛が溢れてまう…!!とりあえず主様を神と崇めさせていただいてよろしいでしょうか!!かっ…げやまぁ!!完結まで応援しますわ…影山との恋の行方を見届けます！ (2022年5月5日 20時) (レス) @page42 id: abf8c53ec1 (このIDを非表示/違反報告)
pomme(プロフ) - 黒猫。さん» ありがとうございます！！！嬉しすぎて、もう泣いちゃう！！素敵なありがたすぎるお言葉、何度も読み返してニンマリしてます……🫶🏻いい夢見れそう… (2022年4月11日 23時) (レス) id: 13950c2c2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：pomme | 作成日時：2022年1月20日 23時
