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「で、どうしたの」
まぁ、なんとなく想像はつくけど一応本人の口から聞いてみることにする。
『他の女とホテル入るところ見ちゃった.....笑』
思ってたよりもはるかにハードな内容。
いやいや、あいつマジで何やってるわけ？
『でも、人のこと言えないじゃん。わたしだって。』
そう言って俺を見つめる。
もしかしてあの日のこと言ってる？
「いや、だってあれは事故、じゃねぇけど事故みたいなもんじゃん？
お互い覚えてな....『覚えてるよ』は？」
「だって覚えてねぇって...」
『北斗くん、覚えてないって言うから。
なんか言いづらくって、、笑』
まぁ、お酒の勢いだったんだけどね！笑
目の前の彼女は可笑しそうに笑ってるけど、こっちは笑えない。
いや、マジで言ってんの....
俺覚えてないんだけど....
「ずるくね...？」
思わず溢れた言葉に1番驚いたのは俺。
「え、いや、え？待って！今のなし」
1人プチパニックに陥ってる俺をよそに至って冷静な彼女。
そしてとんでもないことを口にする。
『なら....今から思い出してみる？』
「は？」
『樹に仕返ししたい、』
『...じゃなくって。あの夜のこと忘れられないの。
ずっと北斗くんのことが頭から離れないんだけど責任とって..？』
仮面を取った彼女はとんでもない本性を隠していた。
「Aちゃんってずるいよね。
それだけ聞いたら、今日だって俺に抱いて欲しくてここまで来たってことになるよ？」
『そうだって言ったらどうするの？』
「どうするって....どうもしないけど。
可愛いとこあるんだなぁ、ってね？
そんなに俺とのよかった？」
少し黙ったあと、
『..樹よりね、』
そう言い残していじらしく笑った。
さっき公園で見た彼女は一体何だったんだろう。
「はっ、笑 ほんとバカだね。」
だけどバカなのは俺も然り。
目の前に、こんなご馳走を出されて我慢できるほどできた大人じゃない。
「いいよ、思い出させて？」
そう言って彼女の腕を引き、寝室へと足を踏み入れた。
止まっていた歯車が音を立てて動き出してゆく。
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作者名：ミナ
| 作成日時：2019年9月18日 23時
