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後日談その一 ページ2

我々幹部保護者といったら、誰を思い浮かべるだろうか。
トントンやひとらん、オスマンと答えるだろう。

しかし、俺の彼女の保護者は全く違う。





一人目。

「なに、シャオロンじゃん。珍しいね」

救護室に入れば消毒液の臭いが鼻にきた。
その奥で事務用の椅子に座っているのは我らが軍医の

「しんぺい神、今暇?」
「うん、すっごい暇〜」

夜な夜な男を抱くという彼は忍耐深く、心が広い。圧倒的腕前で怪我を治癒し、白衣を纏う姿から神のあだ名がついた。

「今日は、折り入ってお話しがあります」
「何、急に畏まって」
「……Aの事でして」

その言葉を聞くと、しんぺい神から緩やかな笑みが消えた。

彼は忍耐深く心が広い。そして人一倍人を大切にする人だ。Aのことはきっと大事な人の中に入っているだろう。

「ふうん、Aちゃんがどうしたん?」

威圧的なオーラ。
しかし、ここで負ける訳にはいかない。

「実は、Aと付き合うことになりまして」


「……へえ、シャオロンがAちゃんと」

さもあの可愛い子がお前なんかと?と言わんばかりに見てくる。

「はい、どうか許可をお願いします」

「……そっかあ、Aちゃんに彼氏ねえ……」


ふと窓の方をみたしんぺい神の目は何かを懐かしんでいるようだった。

「Aちゃんも合意の上で付き合ってるん?」

「あ、はい。そうです」


椅子から立ち上がって、俺の方に近寄ってくる。

「幸せにしたってね。あの子、考えすぎるところあるから」
「あ、ありがとうしんぺい神!」

敬語は堅苦しいので止めたが、あっさり許可してくれた神に感謝する。

喜びもつかの間。


「……Aちゃんともうした?」

「え、いやまだやけど」


そっかあ、と神々しい笑顔から告げられた言葉は魔王のようなものだった。









「もしAちゃん泣かせたらシャオロンの処女貰うかんね?」

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さとうきび(プロフ) - えるをん×@×IAさん» コメントありがとうございます!これからも精進してまいります。応援、よろしくお願いします! (2018年4月5日 22時) (レス) id: d7a52c799a (このIDを非表示/違反報告)
えるをん×@×IA(プロフ) - とても素敵な作品だなと思いながら読ませていただいている者です。これからも頑張って下さい(´q`) (2018年4月5日 0時) (レス) id: b8e4739678 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さとうきび | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2017年12月17日 13時

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