【あんスタ】魔法使いと占い師【逆先夏目】

Happy Birthday NATSUME! ページ46

──『2月4日、10時に駅前で待ち合わせ！』

それだけ言い残して、プロデュースの仕事へ急いだAちゃん。

「2月4日、カ……」

その日は確か──

§

2月4日。日曜日。

「あの子からなんて、初めてじゃないかナ」

そんな独り言を呟きながら、目的地へと足を運ぶ。

今は9時40分。

まあ、早すぎず遅すぎずって所かな。

『あ、夏目くん、おはよ』

それでも絶対的に彼女はきっかり予定の30分前くらいには既にその場所にいる。

「もういたんだネ。待たせちゃったかナ？」

『ううん、大丈夫』という答えが返って来たので、単刀直入に本題へ移行する。

「それで今日はどこ行こうカ？」

『あ、それは今日は私が全部考えたから大丈夫！』

……？

いつもは優柔不断に『あそこもいい』だの『こっちも捨て難い……』だの言うAちゃんが全部考えて……？

……今日ってなんかの日だっけ。

思い出せない。

『ねえ、ほら！早く早く！』

そんなこんな思考している間にAちゃんはプレゼントを開ける子供みたいに楽しそうなキラキラした笑顔でボクを手招いていた。

「ふふ、待ってよ子猫ちゃん、急いで転んだりしたら大変だヨ。ホラ、手出しテ？」

素直に手をこちらへ寄越すAちゃんの手を取り、手を繋ぐ。

……

変更。互いの指を絡める。

『えっ、これ……』

「恋人繋ぎ、だったかナ？子猫ちゃんの手って案外小さいんだネ。かわいい」

かわいい、と言っただけであからさまに頬を紅らめる。

何だか、改めて可愛らしい。

言動、仕草、声、性格──

「≪今日は楽しませてね、子猫ちゃん……♪≫」

そうして、長い一日が幕を開けた。


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付き合ったので名前呼びさせたい三閑です！！続きます！！！

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