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渡「え、涼太！？」
幼稚園の頃に仲が良かった涼太がいて。
あいつ、この高校に入学してたんだ。
やべ、懐かし。
その上おんなじ部活に仮入部するってすごくね？
??「え、お前"だて"の知り合い？」
渡「"だて"？」
??「宮舘だから"だて"」
さっきの生意気筋肉質野郎が目を真ん丸に見開く。
何でこいつは涼太に馴れ馴れしく接してんだよ。
渡「はぁ、まあ……」
湧き出る不快感を隅に押しやりながら作り笑いを浮かべる。
??「ならいいや。お前、今日から正式入部な」
……は？
いや、俺センパイに連れられて来ただけなんですけど。
あんたのどこに決定権があるわけ？
??「俺は岩本照。一応部長やってます」
……はい、すんませんした。
通りで１番ガタイがいいんだな。
まぁ、割とイケメンな方だし悪くないな。
俺には敵わないけど。
「これからよろしくね！」
ふと横を見れば、笑顔のセンパイがいて。
あ、好きだわ。
なんて思ってみたり。
「あ、私は３年生のAAです。一緒に頑張ろうね、しょっぴー！」
AAっていうんだ。
名前まで可愛い。
……じゃなくて。
渡「しょっぴーって何すか？」
「いきなり"翔太くん"じゃ違和感あるから、メルヘンチックにしてみたの。どう？」
いや、そんなドヤ顔をされましても。
さすがにそのあだ名は──
渡「いいっすね！ ありがとうございます」
「ホント！？ よかったぁ」
遠くから涼太の呆れた声が聞こえたけど、気にしない。
俺、渡辺翔太は高校の３年間をAAセンパイのために費やします！
その宣言を知ってか、太陽はより高々と輝いた。
続く (更新停止中)
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作者名：美月 | 作成日時：2020年1月31日 22時
