39話 ページ39
気づいた者同士お互いを見て吹雪がアイコンタクトで(言ったほうがいい?)ときく。
(言った方いいね)
(じゃあ言おう)
うんと蒼龍が頷き『円堂』と声をかけようとしたところに漫遊寺サッカー部監督との通話を終えた瞳子がキャラバンに戻ってきた。
「よし!出発だ!」と歩き出そうとした円堂はそのまま前のめりになって派手な音をたてて転んだ。
靴ひもは蝶々結びに結われている。
「ウッシッシッシッシッ!」
「木暮ーー!!」
さっきまで庇っていた木暮に円堂が大声で叫んだ。恩を仇で返すな木暮。
「間に合わなかったね」
『無念』
「武士?」
こうして木暮を新たにチーム加え稲妻町へと向かっている道中、瞳子の携帯に響からメールがきた。
「影山が脱走し愛媛に真・帝国学園を設立した!?」
「なんだって!?」
「あいつ…!また性懲りもなくそんなことやってんのかよ!」
「しかも真・帝国学園だって!?」
キャラバン内から続々と怒りの声が聞こえた。鬼道に至っては拳をきつく握り歯を食い縛っている。
それに反し塔子や吹雪、蒼龍に木暮は影山がどんな人物なのか理解していない。キャラバン内から聞こえた声を聞く限りいい印象ではない。
影山のやることを無視してはいけないと稲妻町から目的地を変更し愛媛へ向かうことになった。稲妻町へ戻るのはまだ先だ。
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作者名:南極 | 作成日時:2019年11月29日 20時